NY為替見通し=米雇用統計はヘッドラインだけでなく詳細を要チェック
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 明日3日は米国が独立記念日の振替休日で休場となることで、本日6月の米雇用統計が発表される。市場の値動きは主にこの結果次第となりそうだ。市場予想は非農業部門雇用者数が前月比300万人の増加となっているが、最小予想の100万人未満の増加と最大予想は900万人近い増加と、予想幅が大きく乖離している。

 雇用統計ヘッドラインの結果は重要だが、ここ最近はその詳細を詳しく見る必要があることが指摘されている。5月の結果でも複数の点が問題になった。1つ目は米国の公式の失業率(U-3)は、働く意欲や能力があることを示し、現在働いていない人のみを数えている。先月は失業率にはカウントされていないが、時短を迫られている労働者、パートタイムしか仕事を見つけることができなかった労働者が多数いたことが指摘されている。また、新型コロナウィルス感染の状況下で、就職活動自体を諦めた労働者も失業率には含まれていないということが指摘されている。
 2つ目は調査に人々が正しく記入していないことで、米労働省も公式の失業率はもっと高いものと認めていることだ。いわゆるレイオフ(一時解雇)は本来であれば「失業」にチェックするべきところを、多くのレイオフされた労働者が失業と思っていないことで、実際の失業率はもっと高いものであるとしている。これらの問題点が今回の指標にどのように反映されるかが、注目される。

 そして、もう1つ重要となるのが、人種間の失業問題だ。5月の黒人の失業率は4月の16.7%から16.8%となり、全体の失業率が下がっている中で黒人は失業率が上昇した。また、ヒスパニック系は18.9%から17.6%まで下がったとはいえ、人種別ではもっとも高い失業率となった。このような結果となったのにもかかわらず、トランプ米大統領は失業率発表後「素晴らしい結果」と発言した。記者もこの大統領の発言について「黒人の失業率は上がっているが?」との質問をしたが、大統領はまともな回答を避け逆切れしてしまい、この態度もデモ活動を拡大させた要因となった。

 雇用統計が最大の注目となるが、米国の3連休を前にリスク回避の動きがでる可能性が高いことも留意しておきたい。7月4日の独立記念日にナショナルモールで開かれるイベントでのトランプ大統領の演説では、再び国内が混乱する可能性がありそうだ。
 また中国の香港への強硬的な行動が、米国をはじめ多くの国との関係悪化につながることは避けられそうもなく、制裁合戦から経済的混乱になればリスクオフが進みそうだ。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値の目途は、昨日高値108.16円、その上は200日移動平均線が位置する108.40円近辺。
・想定レンジ下限
 ドル円の下値の目途は、日足一目均衡表・転換線がある107.12円、その下は6月26日安値106.80円。

(松井)
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