週間為替展望(ドル/ユーロ)-米7月雇用統計と米中対立に要警戒
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◆ドル円は、米7月雇用統計を待ちながら米中対立や新型コロナウイルス関連報道に要警戒
◆米国の7月ISM製造業・非製造業景況指数や6月貿易収支にも要注目
◆ユーロドルは、ユーロ圏6月小売売上高や独6月鉱工業生産に要注目
(為替情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円 101.00-106.00円
ユーロドル 1.1500-1.2000ドル

8月3日週の展望
 ドル円は、7日に発表される米7月雇用統計を待ちながら、米中対立激化や新型コロナウイルスの感染拡大というリスクオフと、ワクチンや治療薬開発というポジティブな報道を受けたリスクオンを見極めて行く展開が予想される。
 トランプ大統領は、新型コロナウイルスへの対応の不手際(感染者数440万人、死亡者数15万人)が批判されている。米経済はリセッション(景気後退)に陥っており、黒人差別抗議デモの拡大などを受けて、11月の米大統領選での再選が危ぶまれつつあり、ドル安要因となっている。対中政策では、歴代政権の関与政策が失敗したとして、これまでの米中通商合意に向けた穏健なスタンスから、冷戦、国交断絶に向けた強硬なスタンスへ転換しつつある。米国が在ヒューストンの中国総領事館を閉鎖させ、中国は対抗措置として成都の米国総領事館閉鎖を決めたことから米中対立が激化しつつある。
 南シナ海では、ニミッツ空母打撃群とロナルド・レーガン空母打撃群が「航行の自由作戦」を敢行しており、局地的な軍事衝突が警戒されている。
 昨年8月のような米財務省による中国の為替操作国認定、中国による米国債券・株式の売却という報復措置も、リスク回避の円高要因となる。
 リスクオン要因としては、新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の開発進展報道、トランプ政権による第4弾のコロナ対策成立などが挙げられる。
 米国の7月雇用統計は、失業率が10.3%、非農業部門雇用者数が前月比+226万人と予想されている。トランプ政権の「給与保証プログラム」により雇用が確保されているものの、新型コロナウイルスの感染者増加やプログラムの失効懸念により、今後の雇用情勢の悪化が警戒されている。また、7月のISM製造業・非製造業景況指数にも要注目となる。
 ユーロドルは底堅い展開か。欧州連合(EU)首脳会議で新型コロナウイルス復興基金(総額7500億ユーロ=補助金3900億ユーロ+融資3500億ユーロ)が創設されたことで、底堅い展開が予想される。ユーロ圏6月小売売上高や独6月鉱工業生産を見極めながら、英国とEUの自由貿易協定(FTA)交渉や新型コロナウイルスの感染拡大状況を見極めていく展開となろう。ユーロ円は、米国と欧州・中国との貿易戦争や対立激化への警戒感からの伸び悩む展開か。

7月27日週の回顧
 ドル円は106.16円から104.19円まで下落。米中が双方の総領事館閉鎖を求めたことから米中対立が激化した。米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融緩和の長期化が示唆され、米4-6月期実質国内総生産(GDP)が前期比年率▲32.9%となったことを受けて、ドルは全面安の展開。ユーロドルは、EU復興基金の創設、ハト派的なFOMC声明、米4-6月期GDPを受けて、1.1639ドルから1.1909ドルまで上昇。ユーロ円は、リスク回避地合いで123.02円から125.21円まで上昇した。(了)
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