週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、英・EU協議難航で伸び悩むか
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◆ポンド、ドル安で堅調も独自の買い材料が乏しく伸び悩むか
◆英中銀、金融政策は据え置きか
◆加ドル、ドル安が進んでも他の主要通貨より上昇余地は小さいか
(為替情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円 134.00-140.00円
加ドル円 75.00-80.00円

8月3日週の展望
 来週もドル安の流れが続くかどうかが一番のポイントになろう。ポンドは上昇に過熱感が出ていることや、英国と欧州連合(EU)との貿易交渉に進展が見られていないことなどで、上値で売りを入れる動きが活発化しており、大きく買われる地合いにはなりにくい。
 英・EUは6月下旬から対面による集中協議を始めており、ジョンソン英首相は当初「7月での合意を目指す」と述べたが、交渉で溝は埋まらず長期化する可能性がある。主要な対立点である「公正な競争環境の確保」と「漁業権」でなお溝が埋まっていない。EUのバルニエ首席交渉官は「現時点で合意に達する可能性は低い」と述べる一方、移行期限の年末までに合意が得られるとの楽観的な見方を捨てていない。協議が決裂すれば2021年初めから急に関税が発生し、経済活動の混乱は避けられない。両者は合意を目指して今後も交渉を続けるが、EUは英国が姿勢を変えない限り、自由貿易協定(FTA)なしのリスクがあると指摘している。EU側は10月のEU臨時首脳会議での合意を目指しており、9月末までを交渉期限と考えている。市場では年末までに「包括的な合意」には至らず、「限定的な合意」にとどまるとの見方が多いが、合意できないまま移行期間終了を迎える展開も警戒される。
 英国で7月から外出規制措置の緩和が一段と進められたことがポンドの支援材料となるが、景気の回復が緩やかになるとの見方が強いことや、マイナス金利導入観測が払しょくされていないことなどがポンドの下押し要因になる。英政府はスペインで感染者が急増したことを受けて、スペインからの入国者に2週間の隔離措置を課した。英国もコロナ感染の影響を大きく受けた国であり、英政府はどんな手法を使っても感染の「第2波」を抑える方針である。来週のイングランド銀行(BOE)会合では金融政策の据え置きが見込まれる。ただ、年内の債券購入プログラム再拡大、マイナス金利やイールドカーブ・コントロールの導入などの可能性が残されている。
 加ドルの下値は限られるか。全般的なドル売りが続いていることや、加国内での新型コロナウイルスの感染拡大がほかの国と比べると落ち着いていることが支援材料。ただ、加政府の債務水準が上昇していることが今後の経済成長に対する構造的阻害要因になるとの見方や、地理的・経済的に関係が緊密な米国で新型コロナウイルスの感染拡大が深刻であること、カナダ中銀(BOC)が積極的な緩和姿勢を維持すると強調していることなどが上値の圧迫要因となる。景気低迷が長引けば内需の回復ペースが鈍化することも懸念され、ドル安が続くとしても他の主要通貨より加ドルの上昇余地は限られそうだ。来週は7月の加雇用指標に注目。

7月27日週の回顧
 週を通してドル安の流れが続く中、ポンドドルは3月以来の1.31ドル半ばまで上昇し、ドル/加ドルは1.33加ドル前半までドル安・加ドル高に振れた。ドル主導の動きの動きの中、ポンド円は139円近辺まで連れ高となり、加ドル円は78円台を中心に底堅く推移した。(了)
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