週間為替展望(ドル/ユーロ)-米中対立やコロナ対策法案に要注目
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◆ドル円は、米中対立激化や新型コロナ景気対策法案の動向に要注目
◆政府・日銀の「アコード」継続を受けた菅新政権の円高対応に要注目
◆ユーロドルは、ユーロ圏9月製造業・サービス業PMI速報値に注目
(為替情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円   101.00-106.00円
ユーロドル 1.1300-1.1900ドル

9月21日週の展望
 ドル円は軟調推移か。15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、フェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0-0.25%で据え置くことが決定された。新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)からの米経済回復を支援するため、フォワードガイダンスが修正され、少なくとも2023年いっぱいはゼロ金利を維持することが示唆された。すなわち、「平均インフレ目標(AIT:アベレージ・インフレ・ターゲット)」により、期間平均で2%のインフレ率を達成し、中長期的なインフレ期待が一定期間2%を適度に超える軌道に乗るまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する方針が示されたことで、ドルの上値は限定的だと予想される。
 菅新政権の誕生を受けて、黒田日銀総裁は、安倍政権との2013年1月の「政府・日銀の政策連携に関する共同文書(アコード)」を継承し、連携して金融緩和政策を継続していくことを表明した。為替相場に関しては、「為替はファンダメンタルズを反映し、安定推移が望ましい。今後も為替レートを注視する」との従来通りの円高を牽制する発言を繰り返した。
 ドル安要因としては、米連邦準備理事会(FRB)による2023年までのゼロ金利政策、米中対立激化懸念、米大統領選挙の不透明感、共和党と民主党による新型コロナ経済対策の協議難航、3兆ドルを上回る過去最大規模の米財政赤字や米国債格下げ懸念などが挙げられる。ドル円が今年安値101.19円を下回り100円を割り込んだ場合、菅政権の円高対応にも要注目。
 ユーロドルは軟調推移か。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が、「ECBは特定の為替水準を目標にすることはしない」と述べたものの、「ユーロ相場のインフレへの影響を慎重に判断する」と述べたことで、ユーロ高への警戒感は払拭されていない。複数のECB高官もユーロ高による物価押し下げへの警戒感を示し、追加緩和の余地があることも示唆したことで軟調推移か。ユーロ圏9月製造業・サービス業PMI速報値がネガティブサプライズだった場合は、ユーロ売り圧力が強まることも。ジョンソン英首相が欧州連合(EU)との通商交渉の期限を10月15日に設定し、EU離脱協定案に反する「国内市場法案」を提案したことで、英下院での審議や英国とEUとの自由貿易協定(FTA)に関する第9回会合(9/28-10/1予定)の行方にも要警戒となる。ユーロ円は、ユーロ高牽制、米国と欧州・中国との貿易戦争や対立激化への警戒感、英国とEUとの対立激化への警戒感から軟調推移か。

9月14日週の回顧
 ドル円は、106.18円から104.27円まで下落した。FOMCでは、FF金利の誘導目標レンジを0-0.25%で据え置くことが決定され、新型コロナウイルス感染のパンデミックからの米経済回復を支援するため、少なくとも2023年いっぱいはゼロ金利を維持することが示唆された。ユーロドルは、複数のECB高官が、追加緩和の余地とユーロ高への懸念を表明したことで、1.1900ドルから1.1738ドルまで下落した。ユーロ円も125.98円から123.32円まで下落した。(了)
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