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ロンドン為替見通し=欧米関係の緊張緩和判断は時期尚早、TACO化も米信頼回復には遠い

 本日の欧州時間は、引き続きグリーンランドの領有をめぐる報道が注目される。欧州からは1月ユーロ圏消費者信頼感指数や、欧州中央銀行(ECB)理事会の議事要旨が発表予定。ただし、ここ最近は欧州の経済指標や金融政策関連で市場が動意づくことは少ない。
 
 トランプ大統領は昨日、北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長と会談した。その後に自身のSNSで「グリーンランドの将来についてNATOと大枠の合意に達した」「グリーンランド協定に基づき、2月1日から発効予定だった関税は課さない」と表明。再びTACO(Trump Always Chickens Out=トランプはいつも尻込みして退く)化したことで、市場は米トリプル安の巻き戻しが進んだ。

 しかしながら、本日の日本時間早朝にルッテ事務総長はFOXニュースで、「トランプ大統領との協議内容は、北極圏の防衛に関して」と答え、グリーンランド統治に関しては話し合わなかったことを明らかにした。そのため、グリーンランドの領有にこだわるトランプ大統領が言う「NATOと大枠の合意」が何を意味するのかは不透明だ。同島を巡る欧米対立が米トリプル安につながったことを憂慮し、昨日は緊張緩和を演出したに過ぎないとの声もある。

 ユーロドルの昨日の下げ幅は70pipsにも満たず、週初の安値から200pips弱の上昇幅と比べると調整の域内と言える。豹変するトランプ大統領に市場も慣れてきたのだろう。金先物価格やプラチナ価格は昨日最高値を更新した後、TACO化により急落したが、その後は下げ幅を大きく縮小した。一度失った米国の信頼を取り戻すのは難しく、米国からの資金離れが継続する可能性が高そうだ。

 欧州連合(EU)加盟27カ国は本日、米国のグリーンランド領有宣言への対応を協議するため、臨時の首脳会合を開催する予定。当局者によると、会議は各国首脳が直接出席する対面式で行われ、重要度が高さがうかがわれる。EU側が米国に対して厳しい声明を出すとの予想も出てきたようだ。一方で、トランプ大統領も再びグリーンランドの領有を求め圧力をかける可能性もあり、欧米間の緊張が高まればドル売りが再開するだろう。

・想定レンジ上限
 ユーロドル:20日高値1.1768ドル、その上は昨年12月24日高値1.1808ドル

・想定レンジ下限
 ユーロドル:日足一目均衡表・雲下限1.1637ドルや20日安値1.1633ドル


(松井)
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