週間為替展望(ポンド/加ドル)-英・加、コロナ感染が再拡大

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◆英「国内市場法案」修正案、来週下院で最終承認手続きへ
◆ポンド、上値重いも「合意なき離脱」回避の楽観的な見方が支え
◆英・加、コロナ感染の再拡大で規制強化も
(為替情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円 130.50-137.50円
加ドル円 77.00-81.00円

9月28日週の展望
 ポンドは上値の重い動きか。英「国内市場法案」をめぐる英・欧州連合(EU)対立の激化懸念や、英国内でのコロナ感染の再拡大、イングランド銀行(BOE)によるマイナス金利導入の可能性などが、ポンドの売り材料となる。一方、米低金利政策の長期化観測によるドルの重い動きや、最終的には「合意なき離脱」は回避されるとの楽観的な見方が依然として根強いことが、ポンドの下支えとなる。
 英下院は今週、「国内市場法案」のEU離脱協定の一部を無効にする権限について、行使前に議会の承認を求めるとする修正案を承認した。同法案が北アイルランドの扱いを巡って離脱協定に違反することになるため、ジャビド前財務相ら与党・保守党内からも批判が出ていたが、権限行使前に議会承認を義務付ける修正をしたことで受け入れられた。メイ前首相など保守党の一部はまだ賛成していないものの、法案は来週下院で承認に向けた最終手続きに進むこととなった。その後は上院で2カ月をかけて審議される見込みだ。同法案を強く非難し、今月末までの修正を求め、法的措置も辞さない考えを示したEUの動きに注目。
 英国内では7月からパブ、バー、レストランなどの営業を再開し、9月から学校も全面再開したが、9月に入ってコロナの新規感染者数が拡大傾向となり、感染者数の再急増への懸念が強まったことで、英政府はパブやレストランなどの閉店時間を午後10時とする新たな感染抑止策を打ち出し、国民に対し可能な限り在宅勤務をするよう要請した。政府の首席科学顧問と首席医学顧問はこのままだと10月半ばに1日の新規感染者が5万人に達し、11月半ばには1日の死者数が200人を超える可能性があると警告した。
 ベイリーBOE総裁は今週、コロナ感染拡大で英経済に下方向へのリスクが強まったとしながらも、「利下げの余地は非常に厳しい」とマイナス金利の導入に前向きではなかった。しかし、17日のBOE会合でマイナス金利の有効性を議論したことが明らかになり、コロナ感染の拡大とその抑制策で経済の一段の鈍化への懸念が強まれば、マイナス金利導入は現実味を帯びる。
 加ドルはドルや原油に左右されながら、小幅の上下が続くか。ロックダウン(都市封鎖)解除後に経済活動が急回復し、最近の加経済指標は景気の強さを示す結果が多かったが、加国内でも最近、コロナ感染者が再び急増している。加公衆衛生局は徹底した予防に取り組まなければ、感染者数が第1波の水準を上回りかねないと警告し、「カナダは重大な岐路に差し掛かっており、接触率を下げるための国民各自の行動がわれわれの行く末を決定する」と訴えた。一部の州が制限の再導入や緩和の延期を決めた。

9月21日週の回顧
 株価の下落に伴い、投資家のリスクオフムードが高まり、ポンド・加ドルとも対ドル・対円で軟調な動きとなった。英・加国内でのコロナ感染者数の拡大も嫌気され、ポンドドルは1.27ドル割れ、ドル/加ドルは1.34加ドル前半までドル高が進み、ポンド円は133円近辺、78円前半まで弱含んだ。(了)

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