東京為替見通し=欧州通貨中心の動きか、欧米の感染第2波は更に深刻に

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 海外市場でドル円は、欧米株価の下落を背景にリスクオフのドル買いが先行すると一時105.06円と日通し高値を付けたものの、米10年債利回りが一時0.7893%前後まで低下したことも相場の重しとなり、104.82円付近まで上値を切り下げた。
 ユーロドルは、欧州時間に発表された10月独Ifo企業景況感指数が予想を下回ったことを受けて、一時1.1803ドルまで売られた影響が残った。

 本日のドル円もレンジ取引となるか。軟調な株式市場はドル買いを促している反面、円買いにも導かれているため、ドル円はレンジ内の取引になっている。仮に株式市場が反発した場合でも円売りとドル売りの影響を同時に受けるため、ドル円はもみ合いから抜け出すのはなかなか難しいだろう。また、ボラティリティの低さから104円台、105円台はキリが良い水準を中心にオプションの設定が多く観測されていることで、オプションのガンマプレーもレンジを狭める要因となりそうだ。
 ドル円は大きなレンジを期待できないが、欧州通貨の値動きは激しくなる可能性がる。欧州の新型コロナウィルス感染第2波は深刻で、複数の国で感染者数、死者数が最高記録を更新している。各国とも規制を強化はしているが、第1波と比較すると規制水準はまだ緩い。今後の感染者数次第で更なる規制強化が行われた場合は、経済的な影響は計り知れず欧州通貨の売り圧力は高まりそうだ。
 また、欧州以上に予断が許せないのが米国の感染状況だ。週末23日にこれまで最高だった7月16日の7万7362人を大幅に上回る8万3757人まで感染者数が増加したが、週明けも高水準を維持している。通常ならばトランプ米大統領が規制などをかけるか、国民に自粛などを要請する状況だが、米大統領は「感染者数の増加は検査数が増えているから」「感染者の増加はメディアのフェイクニュース」と発言している。また、ホワイトハウス内でウイルス対策のトップを務めるペンス米副大統領も、側近5人がウイルス検査で陽性が判明したにもかかわらず遊説を継続している。いよいよ選挙が間近に迫っていることで、正副大統領は感染に構っていられない状況だが、欧州と比較しても今後のウイルス進行が急速に広まる懸念もありそうだ。すでにテキサス州エルパソなどでは病院が満床になり、22時から5時までの外出自粛要請を出している。金融市場は現時点では今年の3月に起きたような、リスクオフによるドルの買い戻しの勢いはないが、今後の進行状況により欧州通貨に対してのドル買い圧力が増す可能性には警戒しておきたい。
 欧州のもう一つの問題として残っているブレグジット交渉だが、明日28日までバルニエ英欧州連合(EU)離脱・欧州委員会首席交渉官とフロスト英・EU担当交渉官の交渉が行われる。昨日一部英紙はジョンソン英首相が米大統領選挙の結果が出るまでは、交渉を引き延ばすと報じている。また、バイデン候補が大統領選で勝利をおさめ、英EU間の合意が無い場合は、米国も英国との交渉を積極的に進めないとの観測記事も報じられている。11月3日(日本では4日)までは、ブレグジットも神経質な駆け引きが続きそうだ。
 なお、昨日休場だったニュージーランドと香港の両市場は本日から再開される。

(松井)

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