東京為替見通し=ドル円は上値トライ失敗でもみ合いか、RBA政策金利発表で豪ドルに注目

印刷
 海外市場でドル円は、4月米ISM製造業景気指数が60.7と予想の65.0より弱い内容となったことを受けて米長期金利の低下とともに、アジア時間の安値109.19円を下抜けて一時108.90円まで値を下げた。
 ユーロドルは、欧州時間に伝わったデギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁の「新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、経済が加速すれば、ECBは緊急緩和措置の段階的解除に着手できる」との発言を受けてユーロ買い・ドル売りが先行。低調な米経済指標が相次ぎ、米長期金利が低下したこともドル売りを促し一時1.2076ドルと日通し高値を更新した。

 本日のアジア時間のドル円はもみ合いに終始するか。昨日のアジア時間では、ドル円は緩やかながらほぼ一本調子でドル買いが進行した。しかしながら、一夜明けると昨日の早朝につけた水準にほぼ戻したこともあり、仕切り直しの展開となっている。引き続き日本と中国の両市場が休場なことを考えると、本日は上値を攻めるのも、下押しをトライするのも難しいのではないかと思われる。

 もみ合いを予想するが、アジア時間で円が動意づく要素としては、引き続きウイルスの進行状況が一つと言える。国内での感染の勢いが弱まらないばかりか、ワクチンの普及率は経済協力開発機構(OECD)加盟国37カ国で最低となっていることで、海外勢は日本の経済回復に対してより悲観的になっている。市場が再びワクチン相場に戻りやすい状況下で、ウイルスの進行が加速し、緊急事態宣言の延長が決定されることになった場合は円売り圧力が強まりそうだ。

 ただし、昨日の米債(金利)の動きを見ていると、今週末に発表される米雇用統計までは米債は調整局面に入り、大きく金利が上昇するのは難しく、金利上昇が抑制される場合はドル円の上値も抑えられそうだ。なお、NY入り後には、今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票メンバーでもあるデイリー米サンフランシスコ連銀総裁の講演が予定されている。

 ドル円以外ではアジア時間では豪ドルの動きが注目される。アジア時間午前には3月豪貿易収支、午後には豪準備銀行(RBA)が政策金利を発表する。RBAは据え置きが市場予想となっているが、注目されるのは声明文の内容になる。先週発表された1-3月期消費者物価指数(CPI)は前期比で+0.6%(予想+0.9%)、前年比で+1.1%(予想+1.4%)となり、市場予想を大きく下回る結果となった。市場では企業活動は強まり、雇用は回復しているが、賃金の上昇が緩やかなことと、今回のCPIの伸びが低かったことで政策金利を2024年頃まで現行水準で維持するという予測が広まっている。RBAの声明文次第で豪ドルは神経質な値動きになりそうだ。特に、本日早朝にロバートソン・ニュージーランド(NZ)財務相が「経済回復はすべての予測よりも上回っている」と発言していることで、RBA声明文が悲観的な経済予測を立てた場合は豪ドル/NZドルの値動きが激しくなりそうだ。

 欧州通貨は、6日にスコットランド議会選挙が予定されていることで、欧州入り後はポンドを中心に神経質な値動きになるだろう。週末の英「サンデー・テレグラフ」紙ではスコットランド国民党(SNP)が55%以上の票を獲得した場合は、ポンドは1-1.5%程度下落するとの予測を立てている。英国ではイングランド銀行(BOE)が今週、GDPの予測引き上げを発表するとの話が出ているが、スコットランドの選挙までは予断が許さない状況が続きそうだ。

(松井)

関連ニュース

最新ニュース

ニュース一覧を見る ≫
アクセスランキング
FX攻略.com
ご意見BOX ×
当ウェブサービスの問題点や提供してほしい情報など、トレーダーズウェブFXへのご意見・ご要望を、お気軽にお寄せください。
年齢 ※半角数字
性別 男性  女性
ご意見・ご要望 ※250文字以内
※ご意見BOXでは「ご質問」や「問い合わせ」には対応しておりません。御用のお客様は「お問い合わせ」フォームをご利用ください。
トップ