東京為替見通し=ドル円、米10年債利回り上昇で堅調推移か

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 12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、4月米消費者物価指数(CPI)が前月比+0.8%/前年比+4.2%となり、米10年債利回りが1.6988%前後まで上昇したことから109.71円まで上昇した。ユーロドルは1.2066ドルまで下落した。ユーロ円は131.69円から132.45円まで上昇した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、米4月消費者物価指数の上昇を受けた米10年債利回りの上昇で堅調推移が予想されるものの、ニューヨーク株式市場の下落や日経平均株価の下落を受けたリスク回避の円買いで上値は限定的だと予想される。

 米4月消費者物価指数が前月比+0.8%、前年比+4.2%となり、2008年以来の大幅な上昇率を記録したことで、バイデン米政権の大規模財政出動やワクチン接種の進捗を受けたインフレ懸念が台頭している。しかしながら、3月と4月のインフレ率の上昇は、昨年の3月と4月をベースにした「ベース効果」(※1年前の物価が低かったら、足元の物価の対前年比が高くなることで基調的な物価水準の変化ではない)によるものである。クラリダFRB副議長は、インフレ率の上昇は主に一過性の要因によるものだとの見解を示している。
 米インフレ率の「ベース効果」は5月まで続くと見込まれており、5月の消費者物価指数が発表される6月10日の後の6月15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(資産購入の段階的縮小)の協議が行なわれるか否かが今後の注目ポイントとなる。

 米国4月の財政赤字は2255.79億ドルとなり、2021会計年度(20年10月~21年9月)の財政赤字は1兆9318億ドルに拡大している。米国の過去最大の財政赤字は。トランプ米政権下での2020会計年度(19年10月~20年9月)の3兆1319億ドルだが、2020年4月までの7カ月間では1兆4814億ドルであり、バイデン米政権下での2021会計年度の財政赤字が過去最大を更新する可能性が高まっている。米財務省は、先週、連邦債務の法定上限規定の不適用期限が7月31日に切れた後、議会が債務上限の適用停止ないし上限引き上げをできなかった場合、政府は債務返済を履行するために連邦予算内での資金繰りを余儀なくされる、と警告した。イエレン米財務長官も、連邦債務が法定上限を超えないようにする特例措置が今夏にも限界に達する可能性があると述べ、早期に債務問題が顕在化するリスクを警告しており、ドルの上値を抑える要因となる。米国の4月年末時点での債務残高は28兆1747億ドルで、2021年第1四半期国内総生産(GDP)22.05兆ドルの約128%となっている。

 ドル円のオーダー状況は、上値には、109.80-90円に断続的にドル売りオーダー、110.00円と110.50円にドル売りオーダーが控えている。下値には、109.30円にドル買いオーダー、109.00円にはドル買いオーダーと13日のNYカットオプションが控えている。



(山下)

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