東京為替見通し=欧米市場のイベント控えて動意に乏しい展開か

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 9日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りが1.47%台に低下したことで109.23円まで下落後、109.66円まで反発した。ユーロドルは1.2218ドルまで上昇後、1.2174ドル付近まで反落した。ユーロ円は133.63円まで堅調推移。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、欧州市場での欧州中央銀行(ECB)理事会やニューヨーク市場での米5月消費者物価指数の発表を控えて、109円台での動きづらい展開が予想される。
 ドル円は、来週15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて、注目の米5月消費者物価指数(CPI)が発表されることで、109円台のNYカットオプションが値動きを抑制する展開が予想される。ドル円のNYカットオプションは、本日109.55-60-65円に合計17億ドル、本日と明日で109.70-75-80円に17億ドル、110円には本日と明日で17億ドル観測されており、値動きを抑制している。

 米5月総合CPIの予想は前年比+4.7%で4月の前年比+4.2%から上昇、コアCPIの予想は前年比+3.4%で4月の前年比+3.0%からの上昇が見込まれている。昨日の米10年債利回りは1.471%まで低下し、1.491%で引け、ダウ平均は152.68ドル下落した。パウエルFRB議長やハト派のFRB高官は、インフレ率の高進は、ベース効果やバイデン米政権の大規模財政出動による一時的な現象としている。しかし、クォールズFRB副議長やクラリダFRB副議長、タカ派のFRB高官は、テーパリング(資産購入の段階的縮小)開始の協議を要請しており、来週のFOMCでテーパリング開始が表明され、来年1月以降に開始される可能性も払拭されていない。

 2013年6月19日のFOMCでは、5月のバーナンキ第14代FRB議長による「テーパー・タントラム(Taper tantrum)」を受けて、2013年後半からのテーパリング開始が表明され、予告通りに2013年12月からテーパリング(月額850億ドルから750億ドルへ減額)が開始された。

 かつてニューヨーク連邦準備銀行に勤務し、米連邦準備理事会(FRB)が長期のインフレ期待を評価する手法を変更するのに貢献したブライアン・サック氏は、現状のインフレ期待が、大規模な債券購入プログラムを縮小(テーパリング)するための地ならしをFRBが開始する必要性を意味するとの見方を示している。

 一方で、バーナンキ第14代FRB議長が導入していたインフレ測定のための「バーナンキモデル」によると、5月のCPIは前年比+4.8%へ上昇し、8月まで高水準で高止まるものの、年末にかけては前年比+3.4%程度まで低下すると示唆されており、ハト派のFRB高官のインフレ高進は一時的との見方を裏付けている。



(山下)

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