東京為替見通し=ドル円2カ月ぶりの109円割れトライか、緊急事態宣言延長などが重しに

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 海外市場でドル円は、4-6月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率6.5%増と予想の8.5%増を下回ったほか、前週分の米新規失業保険申請件数が40.0万件と予想の38.0万件より弱い内容となったことで全般ドル売りが先行し一時109.42円と日通し安値を更新した。
 ユーロドルは全般ドル安が進行。緩和的な米金融政策が長期化するとの見方が広がる中、一時1.1893ドルと日通し高値を更新した。

 本日の東京時間のドル円の上値は限られるか。昨日のドル円は前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見や、弱い米国の経済指標の影響で弱含んだ。今月も先月もドル円は109.00円割れをトライするものの、109円は5月26日以来割り込んでいないことで、手堅い実需勢や、レンジを決め切って取引をしている本邦個人投資家などは109円台前半が買い場と見込み、東京時間に109円前半まで下落すればそれなりの買い意欲が出てくると思われる。また、月末の5・10日(ゴトー日)ということを考えると、東京仲値を中心に買いが優勢になることもありそうだ。

 一方で、昨日の弱い米経済指標の翌日にドル円を買い上げるような地合いでもないだろう。また、米株式市場が上昇して引けているにもかかわらず、東京都の緊急事態宣言延長を嫌気しCME225先物は前日の大阪取引所比では下落して引けていることで、株売りでドル円やクロス円が重くなる可能性もある。米国での新型コロナウイルス・デルタ株の感染拡大も重しになるか。日本時間早朝にはバイデン米大統領が、感染が拡大するデルタ株についての記者会見を行ったが、今後もさらに感染が拡大することやワクチン接種をしていない労働者のマスク着用義務などの必要性を述べた。会見後の質疑応答では、感染拡大阻止について、マスクやワクチンの義務化についての厳しい質問が続くと、バイデン大統領はいら立ちを隠せない状態になり、それだけ現在の米国のデルタ株蔓延が深刻になりつつあることを態度で示していた。

 アジア時間では本邦から複数の経済指標が発表されるが、この数年に渡り本邦の経済指標は、市場の反応が限られていることで、本日も同様な状況になるか。NY時間に入ると本日は6月米個人消費支出(PCE)が最大の注目となる。FRBはインフレ指標として消費者物価指数(CPI)よりも、調査対象が広く、代替効果の調整や対象品目がより柔軟なPCEをより注視していることで、今回も指標結果次第で大きく動くだろう。特にここ最近の地合いや、FRB議長がインフレは一時的としていることで、弱い結果となった場合の市場の反応には敏感になりそうだ。

 欧州通貨は仏・ユーロ圏のCPI、独のGDP速報値など重要指標が欧州入り後に発表されることで、東京時間はドル円の動きや株価の動向で上下するだろうが、トレンドを作るのは難しそうだ。また、本日は月末ということで、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングを含めた特殊玉でも大きく動きが左右されるだろう。なお、先月末のロンドンフィキシングはドル買いが優勢となっている。

(松井)

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