週間為替展望(ドル/ユーロ)- FOMCでのテーパリング議論に注目

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◆ドル円、21-22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング議論に注目
◆米8月景気先行指数や住宅関連指標にも注意。中国恒大のデフォルト懸念には要警戒か
◆ユーロドル、26日の独連邦議会選挙への警戒感から上値が重い展開か
(為替情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円 108.00-111.00円
ユーロドル 1.1500-1.2000ドル

9月20日週の展望
 ドル円は、21-22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始が協議されて公表されるのか否かに注目。また、同時に「経済・金利見通し」での2022年の金利予測分布図(ドット・プロット)を見極める展開となる。タカ派のカプラン米ダラス連銀総裁の見解である「現在のデータは9月のテーパリング(段階的縮小)発表と10月の開始が適切であることを示唆している」に沿った声明文になれば、ドル買い要因。しかし、低調だった8月非農業部門雇用者数(前月比+23.5万人)が、米連邦準備理事会(FRB)の雇用最大化の要件である「広範囲で包摂的な目標」には達していないとの判断から、9月の雇用統計を確認するという慎重な声明文だった場合、ドル円は伸び悩む展開が予想される。さらに、今週発表された米8月消費者物価指数(CPI)が前月比+0.3%、前年比+5.3%に留まったことも、パウエルFRB議長やFRBのハト派高官による「インフレ高進は一時的」との見解を裏付けている。
 また、中国当局は、不動産開発大手の中国恒大集団が20日に予定されている銀行からの借り入れの利息支払いを「履行できない」と主要債権銀行に伝えた。格付け会社による格下げを受けて、「中国のリーマン」との警戒感が高まっていることにも警戒が必要だろう。

 日本国内では、21-22日の日銀金融政策決定会合で現状の金融政策の維持が予想されている。注目ポイントは、自民党総裁選で高市候補がプライマリーバランスの凍結を主張しており、黒田日銀総裁の記者会見での発言に注意したい。「政府・日銀の共同声明」では、政府の財政健全化へのコミットが大規模な国債買い入れの前提となっているからだ。
 さらに、米下院は27日までにインフラ法案の採決を目指しているが、民主党穏健派のマンチン上院議員は歳出法案を見直すべきと主張しており、来週も引き続きマンチン上院議員の発言に注意したい。米国の指標では、米国8月住宅着工許可件数、住宅建設許可件数、新築住宅販売、中古住宅販売が予定されている。バブルの様相を呈し始めている住宅市場を確認することになる。

 ユーロドルは、26日の独連邦議会選挙で中道左派の社会民主党(SPD)主導の連立政権が誕生する可能性が高まっていることもあり、上値が重い展開が予想される。直近の支持率は、SPDが首位を堅持し、与党のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)を上回っている。また、経済指標では、新型コロナウイルスのデルタ株感染拡大を受けたユーロ圏9月製造業・サービス業PMI速報値や独8月Ifo景況感指数などのネガティブサプライズには警戒している。

9月13日週の回顧
 ドル円は、110.16円から109.11円まで下落した。米8月消費者物価指数が前月比+0.3%に留まったことで、米10年債利回りが低下。9月FOMCで年内のテーパリング開始が協議、表明される可能性が低下したことを受けた。ユーロドルは、1.1846ドルから1.1750ドルまで下落した。ユーロ円は、リスク回避の円買いで130.20円から128.61円まで下落した。(了)

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