東京為替見通し=ドル円 堅調推移も、米政府機関閉鎖や中国恒大懸念で上値は限定的か

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 23日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、ダウ平均が一時620ドル超上昇し、米10年債利回りが1.43%台まで上昇したことで110.35円まで続伸した。ユーロドルは1.1750ドルまで堅調推移。ユーロ円は米国株高に伴うリスク・オンの円売りが優勢となり129.55円まで上昇した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、米国株上昇を受けたリスク選好の円売りと米10年債利回りが1.43%台まで上昇したことを受けたドル買いで堅調推移が予想される。
 しかし、米国の9月年度末に向けて政府機関の閉鎖懸念が高まっていることや中国恒大集団(オフショア)の選択的デフォルト(債務不履行)リスクへの警戒感から上値は限定的だと思われる。

 ジョージ・ソロス氏が「中国版リーマン」と警鐘を鳴らしている中国恒大集団のデフォルト(債務不履行)リスクに関しては、23日の利払いは、「中国恒大地産集団Hengda Real Estate Group(オンショア)」が、人民元建て社債の一部の利払い(2億3200万元)を実施した模様で、無秩序なデフォルトリスクは後退した。しかし、「中国恒大集団China Evergrande Group(オフショア)」の米ドル債の利払い(8353万ドル)の履行は先送りされた模様で、30日間の猶予期間後にデフォルトに陥ることになる。

 市場では、中国恒大集団の破綻処理は、オンショアとオフショアに分離して、オンショアは政府系企業の下で再編を目指すことで国内の金融システムを保ち、オフショアは最終的には破産させるというスキームが噂されている。昨日は、「中国当局は中国恒大集団の破綻に備えるよう地方政府に指示した」との報道もあり、来週29日の24年3月償還債の4750万ドルの利払いや年末に向けた約6億ドルの利払いの履行状況により、噂の真相を見極め行くことになる。

 21日、米下院は、連邦債務の法定上限を2022年12月16日まで凍結するとともに、政府機関閉鎖回避のため9月30日以降も政府資金を手当てする法案を賛成220、反対211で可決した。しかし、共和党は、民主党がバイデン米政権の経済対策、3.5兆ドルの育児・医療支援策を財政調整措置(リコンシリエーション:民主党50議席+ハリス議長)により単独で通過させる方針に抗議する目的で、上院での反対姿勢を鮮明にしている。9月末までに暫定予算が採決されなければ、10月からは一部政府機関の閉鎖に追い込まれることになる。

 イエレン米財務長官は「連邦債務上限が引き上げられなければ、米国債がデフォルトに陥り、歴史的な金融危機を引き起こす」、パウエルFRB議長も「米国がデフォルトに陥らないよう、タイムリーに連邦債務上限を引き上げることが極めて重要だ。引き上げられなければ、経済と金融市場が著しいダメージを受ける」と警告しており、米議会の債務上限を巡るチキンゲームには要警戒か。


(山下)

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