東京為替見通し=ドル円は年初来高値を意識か、半期末応当日や恒大リスクには要警戒

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 海外市場でドル円は、米長期金利の上昇に圧力がかかる中、この日もドル買いが継続し、一時111.06円と7月5日以来の高値を付けた。
 ユーロドルは、欧州時間に弱含んだが、NY市場に限れば1.1700ドルを挟んだ狭いレンジ取引に終始した。

 本日のドル円は、昨日に続き米金利が上昇していることもあり、7月2日につけた年初来高値111.66円を意識した動きとなるか。昨日も本邦を中心とした売りオーダーをこなしながら、緩やかに上値を切り上げた。本日は月末(半期末)応当日いわゆるスポ末ということもあり、通常以上に実需勢の売りが上値を抑える局面もあるだろう。しかしながら、米金利の動向を見る限りは、現時点では急落するような地合いではないことで、売りをこなしながらじり高となるのがシナリオとして可能性は高いだろう。

 ただし、大きなダウンサイドリスクをはらんでいることには警戒が必要だろう。一番大きなリスクとしては、依然として中国政府が沈黙を貫いている恒大問題。23日が期限だったドル建て債利払いについては、猶予期間が30日間あることで早急に結論が出るかは不明だが、一部では「今週末10月1日の国慶節前に中国政府が恒大問題で何らかの決断を下す」との観測もある。国慶節まで残り日数が少ないことで、中国政府の動きは引き続き目が離せない。

 また、米国のインフラ法案と連邦債務上限引き上げについても注目しておきたい。本日の日本時間23時頃に、パウエルFRB議長とイエレン米財務長官が米上院銀行委員会で「コロナウイルス支援・救済・経済保障法」(CARES法)について証言を行うことになっている。昨日は、ペロシ下院議長(民主党)が「インフラ投資法案は30日に採決」と発言したが、上下両院ともに法案と債務上限の両問題の解決に向けての交渉が行われている。この交渉がどのように進むかにより、為替市場にも影響を及ぼす可能性がある。

 ドル円以外では、昨日のアジア時間でも市場の動きを牽引した豪ドルやカナダドルの動きにも注目したい。昨日は、豪ドルはシンガポール取引所(SGX)で鉄鉱石価格が急騰したことで堅調な動きになった。また、時間外のWTI原油先物相場が2018年10月以来の水準まで上昇したことで、産油国通貨とされるカナダドルが買われた。NYのWTI11月限終値も5日続伸して引けるなど、原油価格が続騰して引けている。本日もコモディティ価格や原油価格の動きからも目が離せないだろう。

 なお、独総選挙は現副首相兼財務相のショルツ氏が所属する中道左派・社会民主党(SPD)が最多得票を獲得した。ショルツ氏は緑の党と自由民主党に連立を働きかけている。各政党の色でいえば赤・緑・黄の信号連立となるかが注目されている。ただし、自由民主党は幾度となく連立に含みを持たせる発言をするが、最終的には参加をしないことが多いことで、連立が樹立するにはまだまだ時間を要することになりそうだ。

(松井)

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