東京為替見通し=オーストラリアの7-9月期インフレ率に要注目か

印刷
 26日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、9月米新築住宅販売件数や10月米消費者信頼感指数、10月米リッチモンド連銀製造業景気指数など良好な米経済指標が相次いだことを受けて、114.31円まで上昇した。ユーロドルは1.1626ドルから1.1585ドルまで軟調に推移した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、ダウ平均が史上最高値を更新したことによるリスク選好地合いやNY原油価格が84ドル台まで上昇していることで底堅い展開が予想される。しかしながら、米10年債利回りが1.61%台で推移し、来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることで上値は限定的だと予想される。

 9時30分に発表される7-9月期の消費者物価指数(CPI)の予想は、前期比+0.8%、前期比年率+3.1%で、4-6月期の前期比+0.8%と変わらず、前期比年率+3.8%からの低下が見込まれている。先日の豪準備銀行(RBA)議事要旨では「CPIが持続的に2-3%で推移するまで利上げはしない」としている。原油、鉄鉱石、石炭価格が上昇し始めたのは最近のことであり、10-12月期のインフレ率は上昇が見込まれており、第4四半期の起点となる第3四半期の数字に要注目となる。リスクシナリオは、ポジティブサプライズとなった場合で、豪ドル円の上昇がドル円に波及する可能性に要警戒となる。

 ドル円は、来週11月2-3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始表明や11月から12月にかけての着手は織り込み済みであり、先週末にパウエルFRB議長が早期利上げに否定的な見解を示したことで、上値は限定的だと思われる。米国のインフレ高進に関しては、グリーンスパン元FRB議長とサマーズ元財務長官が持続化を悲観し、パウエルFRB議長とイエレン米財務長官が一時的と楽観している構図となっている。パウエルFRB議長が「来年半ばまでに量的緩和が止むなら、FF金利にして2%の引き締めに相当する」と述べていることで、市場では、アトランタ連銀が公表している「シャドーFF金利」の動向が話題になっている。シャドーFF金利は、量的金融緩和の効果をFF金利に反映させたもので、9月末時点のシャドーFF金利は▲1.81%となっており、テーパリングが終了した場合、約+2%の金融引き締めとなる。しかし、前回2014年のテーパリングでは、開始時の1月のシャドーFF金利が▲2.38%、終了時の10月は▲2.80%と低下し、プラス圏への浮上は2015年12月の利上げ開始まで待たなければならなかった。
 また、債券市場ではイールドカーブがフラット化しており、中銀による景気支援の急速な引き揚げは回復を損ねるとの懸念、すなわちスタグフレーションが警告されている。


(山下)

関連ニュース

最新ニュース

ニュース一覧を見る ≫
アクセスランキング
ご意見BOX ×
当ウェブサービスの問題点や提供してほしい情報など、トレーダーズウェブFXへのご意見・ご要望を、お気軽にお寄せください。
年齢 ※半角数字
性別 男性  女性
ご意見・ご要望 ※250文字以内
※ご意見BOXでは「ご質問」や「問い合わせ」には対応しておりません。御用のお客様は「お問い合わせ」フォームをご利用ください。
トップ