週間為替展望(ドル/ユーロ)-米11月雇用統計とOPECプラスに注目

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◆ドル円、米11月雇用統計、OPECプラス、変異株の感染状況に注目
◆米11月ISM製造業・非製造業景気指数や消費者信頼感指数にも注意
◆ユーロドル、11月のユーロ圏消費者物価指数に注目

予想レンジ
ドル円   112.00-116.00円
ユーロドル 1.1000-1.1500ドル 

11月29日週の展望
 ドル円は、パウエルFRB議長の続投が決まったこと、原油価格の上昇基調や米連邦準備理事会(FRB)による早期利上げ開始観測などを背景に続伸が予想される。FRBがインフレ指標として注視している米10月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比+5.0%となり、1990年以来の高水準を記録した。

 11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、11月と12月のテーパリング(資産購入の段階的縮小)の金額が米国債100億ドル、住宅ローン担保証券50億ドルの合計150億ドルと決定されたが、来年1月からは「経済見通しの変化により正当化される場合は購入ペースを調整する用意がある」と決定された。FOMC議事要旨では、「高インフレが続けば債券買い入れプログラムの縮小ペースを加速させ、より迅速に利上げを実施」に複数の政策当局者が前向きな姿勢が示された。

 12月3日に発表される11月の雇用統計が予想通りに改善傾向を示していた場合、テーパリング縮小ペースの加速や早期利上げ観測が強まることになり、ドル買いに拍車がかかることになりそうだ。雇用統計の予想は、失業率が4.5%で10月の4.6%から低下。非農業部門雇用者数は前月比56.3万人(最小予想:+45万人、最大予想:+65万人)の増加で、10月の53.1万人の増加からの増加幅拡大が見込まれている。

 また、12月2日の石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成するOPECプラスの閣僚会議では、米国、日本、英国、インド、韓国による協調的な石油備蓄の放出に対抗して、原油増産を一時停止する可能性が警戒されている。一方、リスク要因は、原油価格上昇を受けたスタグフレーションへの警戒感、米中対立激化を受けた地政学リスク、12月半ばを期限とする米連邦債務上限引き上げへの警戒感などが挙げられる。

 ユーロドルは、原油価格や天然ガス価格の上昇を受けたインフレ高進への警戒感が高まる中、11月のユーロ圏消費者信頼感指数速報値に要注目。ユーロ圏のインフレ高進が一時的ではなく持続的になった場合、景気低迷と相まってスタグフレーションの可能性が強まる。欧州での新型コロナウイルス感染再拡大によるロックダウンで景気減速懸念が高まり、英・EUとの北アイルランド議定書を巡る確執、ロシアのウクライナ侵攻懸念などがユーロの売り圧力を強めつつある。

11月22日週の回顧
 ドル円は、115.52円まで上昇後、113円近辺まで反落した。バイデン米大統領がパウエルFRB議長の続投を決定し、2022年の利上げ路線が継続され、米10年債利回りは一時1.69%台まで上昇した。協調的な戦略石油備蓄放出規模が小規模だったことでインフレ高進の要因である原油価格は反発。南アフリカで新たな新型コロナウイルス変異株が確認されたことで、リスク回避の円買いが強まった。ユーロドルは、独11月Ifo景況感指数が5カ月連続した悪化したこと、欧州圏での新型コロナウイルス感染再拡大による景気減速懸念から1.1307ドルから1.11ドル後半まで下落した後、米長期金利の低下に伴い1.13ドル前半まで買い戻された。ユーロ円は129.60円まで上昇した後、128円割れまで反落した。(了)

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