東京為替見通し=ドル円、リスク回避の円買いによる下値目処を探る展開か

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 12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、リスク回避の円買いが優勢となったことで127.52円まで下落した。ただ一巡後は128円台まで持ち直した。ユーロドルは1.0354ドルまで下落した。天然ガスの高騰でエネルギー供給不安が高まり、ユーロ圏経済の不確実性が意識された。ユーロ円は132.66円まで大幅下落後に、133円台まで下げ幅を縮小した。

 本日の東京外国為替市場でドル円は、世界的な株安を背景としたリスク回避の円買いと、米10年債利回りが2.8%台まで低下していることによるドル安で軟調推移が予想される。

 現状のドル円相場は、リスク回避の円買いが優勢となり、円売り持ちポジションの手仕舞いが進んでいる。ただし、中長期のトレンドは日米金融政策の乖離を受けたドル高・円安のトレンドは継続すると思われ、ここからは下値の目処を探る展開か。テクニカル分析での下値目処は、エリオット波動の第1波動の高値125.86円となる。

 これまで、米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和から引き締めに移行してドルの流動性を引き揚げる度に、ドル・キャリートレードの手仕舞いが観測されてきたが、今回も株安、貴金属などの商品安、新興国通貨安、そして今回は加えて、暗号資産安が起きつつある。

 暗号資産(仮想通貨)市場では、アルゴリズムによりドルなどの法定通貨と価値が連動するように設計されたステーブルコインの「テラUSD」が急落した。ビットコインなどの主要仮想通貨の価格下落に拍車をかけ、下落スパイラルとなりつつある。

 FRBは9日の金融安定性に関する報告書で、ステーブルコインの構造的な脆弱性により、取り付け騒ぎが発生するリスクがあると警告していたが、リスクの現実化により、リスク回避要因となりつつある。イエレン米財務長官は、昨日、テラUSDの急落について、ドルに連動するように設計された暗号資産(仮想通貨)の危険性を示していると指摘し、新たな規制が必要だとし、財務省としてステーブルコインの危険性について報告書をまとめていると述べた。

 ユーロドルは欧州の地政学リスク回避の売り圧力が強まりつつある。ウクライナでの戦争に加えて、フィンランドやスウェーデンが北大西洋条約機構(NATO)加盟の申請を検討。NATO拡大に反対するロシアの反応が警戒されている。

 フィンランドのニーニスト大統領とマリン首相は昨日、NATOについて、「フィンランドはただちに加盟申請しなければならない」とする共同声明を発表した。ストルテンベルグNATO事務総長や米国は、フィンランドの加盟を歓迎する姿勢を示している。NATO同盟国はフィンランドとスウェーデンが近日中に加盟を申請すると見込んでおり、迅速に承認する見通しだ、と関係筋が表明した。

 プーチン露大統領は、ウクライナのNATO加盟を阻止するため同国に侵攻したが、フィンランドとスウェーデンが加盟申請した場合、外交的敗北を喫することになる。ぺスコフ露大統領府報道官は、フィンランドのNATO加盟はロシアへの脅威であり、ロシアは相応の措置を取ると警告した。

(山下)

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