週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、景気データに敏感

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◆ドル高継続・円安一服で、対ドル・対円で上値の重い動きか
◆ポンド、景気データに敏感。雇用・物価指標に注目
◆加ドル、加4月CPIの結果次第に注目。6月会合で0.50%利上げの期待高まるか

予想レンジ
ポンド円 154.000-160.00円
加ドル円 96.50-100.50円

5月16日週の展望
 ドル高の流れは変わっておらず、ポンドと加ドルは対ドルで上値の重い動きが続くと見込まれる。対円では今週後半にリスク回避の動きが強まり、膨らんでいる円ショートに調整が入ったが、来週もこの流れが続くかどうかに注目。長引く中国のロックダウン(都市封鎖)や、米国の金融政策引き締め加速を受けた世界経済の先行きに対する不安がくすぶっており、リスクオフの円買いが一段と強まる可能性はある。ただ、日銀と主要中銀の金融政策格差を背景とした円安の流れは変わっておらず、ドル円・クロス円の下支えとなり、対円での下押しは限られそうだ。

 ポンドは英景気鈍化への懸念が重しとなる。12日発表の英3月GDPは前月比-0.1%と予想外のマイナス成長となった。英小売協会(BRC)が10日に発表した4月小売売上高は前年比-0.3%と昨年1月以来のマイナスとなった。インフレ高で個人消費が低迷している。イングランド銀行(BOE、英中銀)も5月会合で懸念を示したように、英経済が再びリセッション(景気後退)に陥るリスクが高まっている。6月会合では0.25%の追加利上げが見込まれているが、景気減速の懸念から利上げの打ち止めが早まる可能性が警戒されており、景気関連データに敏感になっている。来週は4月の雇用・物価データの発表が予定されている。景気減速懸念が高まる一方で、インフレは今年の第4四半期まで長引くとの見方が強まっているなか、BOEは政策運営で難しい判断が迫られそうだ。5月会合では6人が0.25%の利上げ、3人が0.50%の利上げを主張したが、一部の委員は今後の追加利上げに慎重な姿勢を示している。

 また、円安が一服し、ドル高の流れが続くなか、加ドルは上値の重い動きか。ただ、カナダ中銀(BOC)のタカ派姿勢も手がかりに3月以降の加ドルは、主要国通貨のなかでドルに続いてパフォーマンスが良い通貨である。対ドルで金融政策の優位性はなく、上値の重い動きが続いているものの、加国内経済が力強く回復していることもあり下値も堅い。マックレムBOC総裁は「インフレとの闘いに積極攻勢をかける」と表明しており、来週発表の4月消費者物価指数(CPI)の結果次第では、6月会合で0.50%の追加利上げを織り込む動きが加速する可能性もあるだろう。グラベルBOC副総裁も、「経済の一部が金利上昇に鈍感になっており、政策金利を中立水準以上に引き上げる必要性があるかも知れない」と述べた。
 
 加ドルに大きな影響を与える原油相場は神経質な動きが続くも、足もとで方向感は出にくい。ドル高やインフレ高、リセッション懸念が重しとなっている一方で、EUのロシア産原油の禁輸方針が支えとなっている。

5月9日週の回顧
 中国のロックダウン(都市封鎖)や米金融当局の引き締めなどで世界経済の先行きに対する不安が強まり、米株が大幅下落。リスク回避のドル買い・円買いが優勢となった。ポンドは英4月GDPのさえない結果も嫌気され、対ドルで1.21ドル半ば、対円では155円半ばまで下落した。加ドルも上値が重く、ドル/加ドルは2020年11月以来の1.30加ドル台復帰を果たし、加ドル円は97円後半まで売りに押された。(了)

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