週間為替展望(ドル/ユーロ)-米国5月の雇用統計に注目

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◆ドル円、米国5月の雇用統計やISM製造業・非製造業景気指数に注目
◆ロシアとウクライナの戦争や北欧2カ国への報復措置の可能性に要警戒か
◆ユーロドル、ユーロ圏5月の消費者物価指数速報値に注目

予想レンジ
ドル円 125.00-130.00円
ユーロドル 1.0350-1.0850ドル

5月30日週の展望
 ドル円は、米国の5月雇用統計で9月以降の米連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策正常化を見極めることになる。市場の予想は、失業率が3.5%で4月の3.6%から低下。非農業部門雇用者数は前月比+33.2万人で4月の+42.8万人からの増加幅鈍化が見込まれている。5月のFOMCでは、6月と7月会合での0.50%利上げが示唆され、6月からのバランスシート縮小開始が表明された。また、「労働力の需要は引き続き可能な供給を上回っている」との見解も示された。5月の雇用統計で労働市場の改善基調が確認された場合、9月のFOMCでも0.50%、あるいは0.75%の利上げの可能性が高まることになりそうだ。

 ドル円は、9日の高値131.35円から126円台までの調整局面を形成しているが、日米の金融政策の乖離や日米10年債利回り格差の拡大観測を背景に下げ渋る展開となっている。5月雇用情勢が予想を上回る改善を示した場合は、ドル買い・円売りが再燃することになりそう。また、5月のISM製造業・非製造業景気指数では、物価指数が引き続き上昇基調にあるのか、それとも消費者物価指数の伸び率が鈍化したように、インフレピーク説を裏付けるのか否かに注目したい。インフレピーク説が裏付けられた場合は、調整局面が長引くことになるだろう。さらに、中国の都市封鎖(ロックダウン)を受けた景気減速懸念がリスク回避要因となっていることで、中国の5月製造業PMIにも注目したい。ロシア情勢では、ウクライナとの戦争の長期化懸念や北大西洋条約機構(NATO)加盟を申請したフィンランドとスウェーデンへの報復措置の可能性などに引き続き警戒しておきたい。

 ユーロドルは、ウクライナや北欧2カ国を巡る地政学リスクで伸び悩む展開か。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が、第3四半期末までにマイナス金利を脱却する意向を示したことで、7月のECB理事会での利上げ開始は既定路線となりつつある。市場では、0.50%の急進的な利上げになるのか、それとも0.25%の漸進的な利上げなのかが注目ポイントとなっている。5月のユーロ圏消費者物価指数速報値が上昇基調を辿っているのか、それとも鈍化しているのかを見極めることになる。また、物価上昇を受けた4月のユーロ圏小売売上高のネガティブサプライズにも警戒しておきたい。

5月23日週の回顧
 ドル円は、FRBの積極的な金融引き締めで米国景気が減速するとの警戒感からNY株が下落。米10年債利回りも2.86%台後半から2.70%台まで低下したことで、128.08円から126.36円まで下落した。5月FOMC議事要旨では、積極的な引き締め継続姿勢が確認されたこともあり127.58円まで反発したものの、黒田日銀総裁が「金融市場の安定確保した出口戦略は十分可能」などと述べたことから上値は限定的だった。ユーロドルは、ラガルドECB総裁が第3四半期末までのマイナス金利脱却を表明したことで、1.0545ドルから1.0749ドルまで上昇。ユーロ円は134.66円から136.80円まで上昇。134.99円まで反落後、136円台を回復した。(了)

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