東京為替見通し=円安トレンドは変わらずか、米・欧州の政治的な動きも要注目

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 海外市場でドル円は、米10年債利回りが3.12%台まで大幅に低下すると、全般ドル売りが活発化し一時135.69円と日通し安値を付けた。ただ、クロス円の上昇につれた買いが入ると136.30円付近まで下げ渋った。ユーロドルは、NY市場では買い戻しが優勢となった。米長期金利が大幅に低下したことを背景に、対欧州通貨中心にドル安が進むと1.0606ドルと日通し高値を付けた。

 本日の東京時間のドル円は、円安の流れは変わらないか。昨日は原油価格がアジア時間の時間外取引で急落したことを背景に、市場はリスク回避の動きになり円買いが優勢だった。もっとも、依然として日銀と主要中央銀行との政策的な違いが顕著なこともあり、円安のトレンドを止めるのは難しいだろう。

 ドル円の下値を支えるのは、上述の通り日銀以外の主要中央銀行がインフレ対策として政策金利を引き上げる傾向が強いこと。昨日発表された英国の5月消費者物価指数(CPI)は前年比+9.1%となり統計開始以来の最高水準を更新。南アCPIは+6.5%と市場予想+6.2%や南アフリカ準備銀行(SARB)の目標レンジ3-6%を上抜け、カナダCPIも+7.7%と予想+7.4%から上振れている。各国中銀は金融引き締めを実行するだけでなく、利上げ幅が拡大することも予想される。日本の政策金利との乖離差がより広がることが円売りを促すだろう。

 一方ドル円の重しとなりそうなのは、日本の与党が参院選終了までは円安懸念を表明し、口先介入が予想されることが一つ。昨日に参議院選が公示され、野党が物価高について論点をあてているため、与党による口先介入は繰り返されることが見込まれる。また、米株主要3指数がともに小幅ながら反落し、米株式市場が弱気相場圏内から抜け出せないことも円買いを誘うかもしれない。

 本日のアジア時間には5月シンガポールCPIが発表されるが、市場を動意づけるのは難しい。しかしながら、本邦とアジア主要国のインフレ高進を比較するには興味深い数値となる。なお、欧州入り後からは各国の購買担当者景気指数(PMI)の速報値が発表され、結果次第で神経質な動きになりそうだ。

 また、各国の政治的な動向にも目を向けておきたい。バイデン米大統領のガソリン税の一時停止の要求、ロシアとリトアニアの関係が緊迫化している点などは、アジア時間に続報が入ってくる可能性もありそうだ。


(松井)

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