株式明日の戦略―大幅安も27500円は割り込まず、米中対立は新たなリスクとなるのか

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 2日の日経平均は大幅反落。終値は398円安の27594円。米国株安や円高進行を受けて、寄り付きから3桁の下落。米国株が小幅安であった割にはスタートから大きめの下げとなったが、米下院議長のペロシ氏が本日夜に台湾を訪問すると伝わり、これが米中対立懸念を高めているといった見方が広がると、下方向に勢いがついた。場中にも円高が進んでリスクオフの様相が強まる中、下げ幅を400円超に拡大。ただ、節目の27500円を前にしては下げ渋った。前場である程度の売りをこなしたことから、後場は若干下げ幅を縮小。しかし、戻りは緩慢で、終値でも400円近い下落となった。

 東証プライムの売買代金は概算で2兆8200億円。業種別では海運1業種のみが上昇しており、空運や陸運が小幅な下げにとどまった。一方、医薬品、機械、精密機器などの下げが大きかった。1Qが大幅増益となった双日<2768.T>が後場急騰。反面、三井物産<8031.T>も1Qは大幅増益となったが、こちらは材料出尽くしと受け止められて大幅安となった。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり190/値下がり1620。1Qの大幅増益が好感されたTDKが軟調相場の中でも13%を超える上昇。直近3カ月で利益を大きく積み増した大塚商会が急騰した。上方修正を発表したセントラル硝子や松風が大幅高。月次好調が確認できたワークマンが年初来高値を更新した。

 一方、1Qが大幅減益となったJSRがストップ安。三越伊勢丹、丸和運輸、キッセイ薬品などが、決算を材料に大きく売られた。エンジン不正に関する国の調査に虚偽報告を行った疑いがあると報じられた日野自動車が10%近い下落。米国の長期金利急低下を受けて、みずほや三井住友、第一生命など金融株の下げが大きかった。キャンバスが臨床試験に関するリリースを材料にストップ安まで売り込まれた。

 本日、スタンダードに新規上場した日本ビジネスシステムズは、高く始まった後も買いを集めて終値は初値を大きく上回った。

 日経平均は大幅安。台湾を巡って米中間の対立色は強まってはいたが、これが株安という形で顕在化した。ペロシ氏が台湾を訪問すれば中国がミサイル発射で対抗の意を示すのではといったきな臭い報道もあり、ペロシ氏がどう行動し、中国や米国がどう対応するのかが注目される。今晩の米国株がこれを嫌気して大きく下げてしまうとやっかいな話となる。今年はそれでなくても不透明材料が山積しているのに、米中対立激化が新たなリスクとして浮上した場合には、株式に対する楽観的な見方が急速に冷え込む。

 ただ、日経平均が後場に崩れなかったところを見ると、きょうの前場の反応が神経質すぎた可能性もある。そしてその場合には、近いうちにきょうの下げを修正する買いが入ってくる可能性が高い。とにもかくにも事の成り行きを見極める必要があるが、中国も米国もこのタイミングでもめることに利は少ないと思われるだけに、懸念が取り越し苦労に終わってあすは反発する展開に期待したい。

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