東京為替見通し=米雇用統計待ちもペロシ氏・岸田首相会談に要注目

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 海外市場でドル円は、「中国軍が台湾東部沖に発射した複数のミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)内に落ちた」と伝わると、リスク・オフの円買いが先行。米長期金利の低下に伴うドル売りも出て、5時前に一時132.77円と日通し安値を更新した。ユーロドルは、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢となり、一時1.0254ドルと日通し高値を更新した。

 本日の東京時間のドル円は、引き続き台湾を巡る中国の動向や、ペロシ米下院議長と岸田首相の会談内容をにらみながらの展開となるか。もっともこれらの動向に変化がない場合は、本日は米雇用統計が発表されることで大きな動きにはなりにくそうだ。

 昨日に続き7日まで中国軍の軍事演習が行われる予定になっている。中国軍は日本の排他的経済水域(EEZ)の主張を認めていないため、敢えて意図的にEEZ内に向けた軍事演習を重ねる可能性がある。徐々に市場の反応が弱まってきているとはいえ、リスク回避的な動きにはならざるを得ず、引き続き警戒したい。

 日本はこれまで、中国とのもめ事を避けたいために「事なかれ外交」を継続してきた。しかしながら、台湾支持を表明後すぐに来日したペロシ氏が、日本に台湾への通商的な援助を求め、対中政策についても、政府に曖昧な態度をとらないよう迫る可能性もある。ここで注意をしたいのは、日本側の会見内容とペロシ氏の言い分が異なる可能性もあること。これまでも日米首脳会談などで、日米の発表内容が食い違ったことは多数ある。ほぼ米国側が正解な場合が多いため、日本政府だけでなく米国の公表も読み解く必要があるだろう。

 本日は本邦からは6月家計調査、6月景気動向指数速報値ほか複数の経済指標が発表されるが、どの指標でも反応は限られそうだ。

 海外からは豪準備銀行(RBA)が四半期金融政策報告を発表予定。ただし、先日2日に行われたRBA理事会で、その一部と思われる見解がロウRBA総裁から公表されている。理事会では、2022年のインフレ率は5月時予想の6%から7.75%へと上方修正し、2023年は4%をわずかに上回るとした。また、2022年の国内総生産(GDP)も4.5%から3.25%に引き下げた。ただし、CPIは先月28日にチャーマーズ豪財務相が発表した政府予想と全く同じだったこと、GDPも政府が22年は3.5%から3.0%、23年を2.5%から2.0%へと下方修正していたことで、市場の反応は鈍かった。サプライズとなる内容が無ければ、豪ドルも反応は限られるだろう。

 なお、上述した通り本日は米雇用統計が発表されることもあり、台湾情勢などの変化が確認されない限りは、雇用統計待ちとなり市場は動きにくくなりそうだ。


(松井)

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