ロンドン為替見通し=英指標や中銀関連の材料にらみ水準調整しつつ米CPI待ち

 ロンドンタイムは、経済指標発表や中銀関連の材料をにらみつつも、米消費者物価指数(CPI)待ちの様相がより支配的かもしれない。

 欧州入りにかけて8月分の英経済指標が複数発表となる。鉱工業生産(予想:前月比-0.2%/前年比1.7%、7月 -0.7%/前年比+0.4%)など改善が見込まれる生産関連指標や、月次国内総生産(GDP、予想:前月比+0.2%、7月-0.5%)、商品貿易収支/英貿易収支(予想:147.00億ポンドの赤字/37.00億ポンドの赤字、7月 140.64億ポンドの赤字/34.46億ポンドの赤字)など悪化が想定される指標と、事前の市場の見方はまちまち。

 中央銀行関連では欧州中央銀行の議事要旨(9月14日分)公表や欧英高官の発言が予定されている。指標の強弱や中銀高官の金融政策姿勢に対する相応の水準調整で欧州通貨は上下しつつも、その後NY序盤に為替市場全体の焦点である9月米消費者物価指数(CPI)の発表が控えているため値動きは限定されるか。

 NY入り前の欧州通貨の方向性を、米CPIの強弱を受けたドル相場の動意がさらに後押しするような展開にも留意したいが、巻き戻しを誘うような結果ならロンドンタイムの動きを帳消しにしかねない大きな材料。米CPI発表前に、それまでに発表される指標や発言内容で思惑を大きく傾けにくいとみる。


想定レンジ上限
・ポンドドル:9月19日高値1.2425ドル。
・ユーロドル:9月20日高値1.0737ドル。

想定レンジ下限
・ポンドドル:日足一目均衡表・転換線1.2187ドル。
・ユーロドル:9日ロンドンタイム安値1.0520ドル。

(関口)
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