ニューヨーク外国為替市場概況・27日 ドル円、4日ぶり反落

 27日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4営業日ぶりに反落。終値は149.66円と前営業日NY終値(150.40円)と比べて74銭程度のドル安水準となった。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視している9月米個人消費支出(PCE)コア・デフレーターが前年比3.7%上昇と市場予想通りの結果となったことが伝わると、全般ドル売りが先行した。
 イスラエル軍の報道官がパレスチナ自治区ガザへの地上作戦を「今夜拡大する」と表明すると、ダウ平均が一時450ドル超下落。ナイト・セッションの日経平均先物も510円下落し、リスク・オフの円買いを促した。3時30分過ぎには一時149.46円と日通し安値を付けた。
 市場では「日銀が来週の金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の再修正に動くのではないか」との見方も出ており、売りが出やすい面もあったようだ。

 ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.0565ドルと前営業日NY終値(1.0563ドル)と比べて0.0002ドル程度のユーロ高水準だった。米物価指標の結果が伝わると米インフレ鈍化が意識されて、全般ドル売りが先行。一時1.0597ドルと日通し高値を付けた。中東カタールの衛星放送局アルジャジーラが「カタールの仲介で、イスラエルとハマスは停戦協定の実現に向けて急速に交渉を進めている」と報じると、中東情勢への懸念が和らぎユーロ買い・ドル売りを誘った面もある。
 ただ、節目の1.0600ドル手前では戻り売りなどが出たため上値は限定的だった。「イスラエル軍はガザでの地上作戦を拡大」との報道を受けて、ガザ停戦への期待がはく落したことも相場の重し。3時前には1.0557ドル付近まで押し戻された。

 ユーロ円は反落。終値は158.13円と前営業日NY終値(158.86円)と比べて73銭程度のユーロ安水準。中東情勢が一段と悪化するとの警戒感が高まり、ダウ平均や日経平均先物が軟調に推移すると、リスク・オフの円買いが優勢となった。3時30分過ぎには一時157.89円と日通し安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:149.46円 - 150.41円
ユーロドル:1.0535ドル - 1.0597ドル
ユーロ円:157.89円 - 158.89円

(中村)
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