欧州マーケットダイジェスト・10日 株安・金利上昇・円小幅安

(10日終値:11日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=151.55円(10日15時時点比△0.16円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.85円(△0.34円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0679ドル(△0.0010ドル)
FTSE100種総合株価指数:7360.55(前営業日比▲95.12)
ドイツ株式指数(DAX):15234.39(▲118.15)
10年物英国債利回り:4.336%(△0.063%)
10年物独国債利回り:2.717%(△0.070%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>   <前回発表値>
9月トルコ鉱工業生産
前月比                ▲0.1%     ▲0.8%
9月トルコ失業率            9.1%       9.2%
10月ノルウェー消費者物価指数(CPI)
前月比                1.0%      ▲0.1%
前年比                4.0%       3.3%
9月英国内総生産(GDP、前月比)    0.2%      0.1%・改
7-9月期英国内総生産(GDP)速報値
前期比                0.0%       0.2%
前年同期比              0.6%       0.6%
9月英鉱工業生産指数(前月比)     0.0%     ▲0.5%・改
   製造業生産高(前月比)     0.1%     ▲0.7%・改
9月英商品貿易収支     142.88億ポンドの赤字 155.16億ポンドの赤字・改
9月英貿易収支       15.74億ポンドの赤字  26.97億ポンドの赤字・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは伸び悩み。足もとで欧州中央銀行(ECB)当局者からインフレを警戒する発言が相次ぐなか、独長期金利の上昇を手掛かりにした買いが先行した。米長期金利の低下による欧米金利差縮小を意識した買いも入り、23時前には一時1.0693ドルまで本日高値を更新。ただ、その後は米長期金利が低下幅を縮小したことで次第に上値が重くなった。米ミシガン大学が発表した11月の消費者期待インフレ率が1年先・5年先とも市場予想を上回ったこともドルの買い戻しを誘い、指標発表後には1.0660ドル台まで押し戻された。

・ドル円は底堅い。前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受けて、米金融引き締めの長期化観測が改めて意識されるなか、この日も日米金融政策の方向性の違いを手掛かりにした買いの流れが続いた。年初来の高値圏で推移している影響から政府・日銀による介入警戒感もあり、週末を控えた持ち高調整売りなども入ったが、下値の堅さを確認すると一時151.59円まで上値を伸ばした。

・ユーロ円は強含み。ユーロドルの上昇につれて買いが先行した。ユーロドルの買い一服後もドル円の上昇や米国株高などを手掛かりにした円売り・ユーロ買いが進み、2008年8月以来の高値となる161.89円まで値を上げた。

・ロンドン株式相場は反落。米金融引き締めの長期化観測が高まり、投資家心理の重しになった。7-9月期英国内総生産(GDP)速報値が前期比で4-6月期から伸びが鈍化したことも材料視され、幅広い銘柄に売りが広がった。

・フランクフルト株式相場は4営業日ぶりに反落。米利上げに対する警戒感が高まるなか、他の欧州株と同様に売りに押された。個別ではザランド(4.16%安)やバイエル(3.95%安)、シーメンス・エナジー(3.00%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は下落。

(岩間)
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