ニューヨーク外国為替市場概況・11日 ドル円、小幅続伸
11日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら続伸。終値は153.27円と前営業日NY終値(153.16円)と比べて11銭程度のドル高水準だった。3月米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ったことが分かると米長期金利の低下とともにドル売りが先行。22時前に一時152.80円付近まで下押しした。市場では「前日の3月米消費者物価指数(CPI)が予想比上振れとなり、インフレへの懸念が高まっていただけに、PPIの結果は米金融当局者に一定の安堵感を与え、不安を和らげる内容となった」との声が聞かれた。
ただ、アジア時間に付けた日通し安値152.76円が目先サポートとして働くとじりじりと買い戻しが進んだ。米長期金利が上昇に転じたことも相場の支援材料となり、0時30分過ぎには153.32円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。もっとも、政府・日銀による為替介入への警戒感は根強く、NY午後に入ると153円台前半で伸び悩んだ。一時は4.5886%前後と昨年11月14日以来の高水準を記録した米10年債利回りが4.52%台まで上昇幅を縮めたことも相場の重し。
ユーロドルは続落。終値は1.0726ドルと前営業日NY終値(1.0743ドル)と比べて0.0017ドル程度のユーロ安水準だった。米PPIの下振れを受けて一時1.0757ドルと日通し高値を付けたものの、「米国の利下げ開始が先延ばしになるとの観測は根強い」との声が聞かれる中、ドル売りの勢いは長続きしなかった。米長期金利が上昇に転じると全般ドル買いが優勢となり、一時1.0699ドルの日通し安値まで押し戻された。
ただ、売り一巡後は徐々に下値を切り上げる展開に。市場では「明日12日のNYカット(日本時間23時)に行使期限を迎えるまとまった規模のオプションが1.0700ドルに観測されており、オプションに絡んだ買いが入ったようだ」との声が聞かれた。米長期金利が上昇幅を縮小したことも相場を下支えした。
ユーロ円は3日続落。終値は164.40円と前営業日NY終値(164.54円)と比べて14銭程度のユーロ安水準。日本時間夕刻に一時164.70円と日通し高値を付けたものの、前日の高値164.99円が目先レジスタンスとして意識されると失速。21時30分前には一時163.95円と日通し安値を更新した。そのあとはドル相場となったため、ユーロ円自体は方向感に乏しい展開となった。
本日の参考レンジ
ドル円:152.76円 - 153.32円
ユーロドル:1.0699ドル - 1.0757ドル
ユーロ円:163.95円 - 164.70円
(中村)
ただ、アジア時間に付けた日通し安値152.76円が目先サポートとして働くとじりじりと買い戻しが進んだ。米長期金利が上昇に転じたことも相場の支援材料となり、0時30分過ぎには153.32円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。もっとも、政府・日銀による為替介入への警戒感は根強く、NY午後に入ると153円台前半で伸び悩んだ。一時は4.5886%前後と昨年11月14日以来の高水準を記録した米10年債利回りが4.52%台まで上昇幅を縮めたことも相場の重し。
ユーロドルは続落。終値は1.0726ドルと前営業日NY終値(1.0743ドル)と比べて0.0017ドル程度のユーロ安水準だった。米PPIの下振れを受けて一時1.0757ドルと日通し高値を付けたものの、「米国の利下げ開始が先延ばしになるとの観測は根強い」との声が聞かれる中、ドル売りの勢いは長続きしなかった。米長期金利が上昇に転じると全般ドル買いが優勢となり、一時1.0699ドルの日通し安値まで押し戻された。
ただ、売り一巡後は徐々に下値を切り上げる展開に。市場では「明日12日のNYカット(日本時間23時)に行使期限を迎えるまとまった規模のオプションが1.0700ドルに観測されており、オプションに絡んだ買いが入ったようだ」との声が聞かれた。米長期金利が上昇幅を縮小したことも相場を下支えした。
ユーロ円は3日続落。終値は164.40円と前営業日NY終値(164.54円)と比べて14銭程度のユーロ安水準。日本時間夕刻に一時164.70円と日通し高値を付けたものの、前日の高値164.99円が目先レジスタンスとして意識されると失速。21時30分前には一時163.95円と日通し安値を更新した。そのあとはドル相場となったため、ユーロ円自体は方向感に乏しい展開となった。
本日の参考レンジ
ドル円:152.76円 - 153.32円
ユーロドル:1.0699ドル - 1.0757ドル
ユーロ円:163.95円 - 164.70円
(中村)