欧州マーケットダイジェスト・16日 株安・金利上昇・ドル底堅い

(16日終値:17日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=154.70円(16日15時時点比△0.36円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.30円(△0.42円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0621ドル(△0.0003ドル)
FTSE100種総合株価指数:7820.36(前営業日比▲145.17)
ドイツ株式指数(DAX):17766.23(▲260.35)
10年物英国債利回り:4.299%(△0.058%)
10年物独国債利回り:2.486%(△0.046%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始が想定より後にずれるとの観測が高まる中、ジェファーソンFRB副議長が「物価上昇圧力が根強く続いた場合は、より長期間の高金利維持が正当化される」などと発言すると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。22時30分前に一時154.77円まで値を上げた。
 ただ、大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円がレジスタンスとして意識されると失速。22時30分過ぎには一時154.04円と日通し安値を更新した。市場では「これまで152円が防衛ラインと見られていたが、今回154円台に上昇しても円買い介入が実施されないことから、防衛ラインが155円まで引き上げられているのではないか」との見方が広がっている。
 もっとも、売りは一時的ですぐに持ち直した。パウエルFRB議長がインフレについて「最近のデータはさらなる進展が見られないことを示している」「確信を得るまでにはさらに時間がかかる可能性が高い」と述べ、より長期間の高金利維持を示唆するとドル買いが加速。2時30分過ぎには一時154.79円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。

・ユーロドルは頭が重かった。4月独ZEW景況感指数が予想を上回ったことが伝わるとユーロ買い・ドル売りが先行。21時30分過ぎに一時1.0654ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、買い一巡後は徐々に上値を切り下げた。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、パウエルFRB議長の発言が相場の重しになると一時1.0601ドルと昨年11月2日以来の安値を更新した。なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.6943%前後と昨年11月13日以来の高水準を記録した。
 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁はCNBCとのインタビューで「大きなサプライズがない限り、ECBは近く利下げするだろう」「ディスインフレのプロセスはECBの想定通り推移している」としながらも、「2%のインフレへの道は険しいだろう。金利低下は直線的ではない」「利下げの道をあらかじめ約束しているわけではない」などと述べた。

・ポンドドルは一進一退。3月英雇用統計でILO方式の失業率が予想より弱い内容となったほか、週平均賃金(除賞与)が低下したことが分かるとポンド売り・ドル買いが先行。一時1.2409ドルまで値を下げた。ただ、英長期金利が昨年11月以来の高水準を付けると一転買い戻しが優勢となり、21時30分過ぎには一時1.2472ドルと日通し高値を付けた。もっとも、そのあとはじりじりと上値を切り下げて1.2406ドルと本日安値を更新した。

・ユーロ円は独経済指標の上振れをきっかけに買いが先行すると一時164.68円と日通し高値を付けたものの、ドル円が下落したタイミングで163.94円付近まで下押しする場面があった。

・ロンドン株式相場は大幅続落。米長期金利の上昇や中東情勢を巡る警戒感が投資家心理を冷やした。前日の米国株相場や本日アジア株相場が下落したことを受けて、英市場でも運用リスクを回避する動きが広がった。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値下がりした。BPやシェルなどエネルギー株も軟調だった。

・フランクフルト株式相場は反落。米長期金利の上昇や中東情勢に対する警戒感から運用リスクを回避する動きが優勢となった。本日のアジア株相場が下落したことも投資家心理を冷やした。個別ではポルシェ(3.09%安)やBMW(2.96%安)、エアバス(2.87%安)などの下げが目立ち、フレゼニウス(4.56%高)などを除く36銘柄が下落した。

・欧州債券相場は下落。米債安につれた。

(中村)
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