ロンドン為替見通し=英中銀、タカ派の投票行動に注目 ユーロ圏はインフレ動向に注視

 本日のロンドン為替市場湯では、複数の欧州経済指標や金融当局者の講演を確かめながら英中銀金融政策委員会(MPC)の結果発表を待つことになる。

 欧州前半には仏独やユーロ圏の1月製造業購買担当者景気指数(PMI)の改定値が発表予定。速報値では総じて市場予想から上振れた結果だった。依然として景況判断の境目となる50を下回って推移するなかで、底打ち感が出てくるかがポイントとなるだろう。改定値の予想は、仏が43.2、独は45.4、ユーロ圏が46.6。

 1月製造業PMIの後には、1月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表される。こちら前年比予想が2.8%と前回から0.1ポイント鈍化が見込まれている。予想に沿った結果であれば4カ月連続で2%台となり、欧州中央銀行(ECB)のインフレ目標2%に向けた道筋が開けてきたとも言えそうだ。

 1月HICPの後に、ECBチーフ・エコノミストでもあるレーン専務理事の講演が控えている。昨日の独インフレ指標でも鈍化傾向が見られたなか、理事会への影響力が大きいと言われるチーフ・エコノミストが利下げについてどのような言い回しをするかが注目される。

 日本時間21時に英中銀が公表する金融政策委員会(MPC)の結果では、政策金利は5.25%で据え置かれるというのがコンセンサス。市場の関心の1つは、タカ派とされる3人の委員(マン、ハスケル、グリーン氏)の投票行動か。また、金融政策報告書も同時に明らかにされ、前回は24年末では3%前後としたインフレ率見通しにどの程度まで変化があるかも注視したい。21時30分から始まるベイリー総裁の会見内容も重要となる。

想定レンジ上限
・ユーロドル、1月31日高値1.0887ドル
・ポンドドル、1月24日高値1.2775ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、昨年12月8日安値1.0724ドル
・ポンドドル、200日移動平均線1.2563ドル


(小針)
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