ニューヨーク外国為替市場概況・2日 ドル円、続落

 2日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は153.64円と前営業日NY終値(154.57円)と比べて93銭程度のドル安水準だった。政府・日銀が4月29日に続き、前日1日にも為替介入に踏み切ったとの観測が浮上する中、全般円買いが目立つ展開となった。一時は4.64%台まで上昇した米10年債利回りが4.56%台まで低下したことも相場の重しとなり、4時前に一時153.06円と日通し安値を更新した。なお、日銀が公表した7日の当座預金増減要因の予想値は市場推計値と3.5兆円ほど乖離しており、市場では1日に同程度の円買い介入があったとの観測が強まっている。
 ただ、前日NY市場終盤に政府・日銀による為替介入と見られる急激な円高・ドル安局面で付けた安値153.04円がサポートとして意識されると153.81円付近まで下げ渋った。ダウ平均が一時390ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移したことも相場を下支えした。

 ユーロドルは小幅ながら続伸。終値は1.0725ドルと前営業日NY終値(1.0712ドル)と比べて0.0013ドル程度のユーロ高水準だった。1-3月期米単位労働コスト速報値や前週分の米新規失業保険申請件数などが予想より強い内容となったことが分かるとユーロ売り・ドル買いが先行。23時過ぎに一時1.0674ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、前日の安値1.0650ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)やその後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見内容が「市場の警戒ほどタカ派的ではなかった」との見方から、ドル売りが出やすい面もあった。4時前には一時1.0730ドルと日通し高値を更新した。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは105.90まで上昇したあと105.30まで一転下落した。

 ユーロ円は続落。終値は164.80円と前営業日NY終値(165.58円)と比べて78銭程度のユーロ安水準。政府・日銀による為替介入への警戒が根強い中、全般円買いが優勢になると一時164.23円と本日安値を更新した。ただ、前日の安値164.09円がサポートとして意識されると下げ渋った。ドル円につれた動きとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:153.06円 - 156.28円
ユーロドル:1.0674ドル - 1.0730ドル
ユーロ円:164.23円 - 167.39円

(中村)
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