ロンドン為替見通し=再びレンジ取引に戻る、米雇用統計後の動きには要警戒

 本日の欧州市場は、複数の経済指標(3月仏鉱工業生産、3月ユーロ圏失業率ほか)が発表されるが、どの指標ともユーロドルを動意づけるほどのインパクトを与えるものはなさそうだ。また、NY参入後には4月の米雇用統計が発表されることで、この結果を見るまで一方的にポジションを傾けるのも難しいだろう。

 テクニカル的には、4月30日にユーロドルはこれまで支えられていた日足一目均衡表・転換線を割り込んで、下値をトライする動きになるかと思われた。しかしながら、下押しも1.0650ドルまでで、再び一目の転換線と基準線の間に挟まれてしまっている。本日も米雇用統計がよほど予想と大きなかい離がない限り、このレンジ内での動きになる可能性がありそうだ。

 なお、本日はトルコから4月の消費者物価指数(CPI)が発表される。市場では、前月比で3.40%、前年比で70.33%予想となり、3月の3.16%、68.50%から上昇することが予想されている。ただし、トルコ中銀はインフレ率が5月頃に70%台でトップアウトするとの予測を示しており、ビッグサプライズというわけではないようだ。

・想定レンジ上限
 ユーロドル:日足一目均衡表・基準線1.0743ドルから4月26日高値1.0753ドルが抵抗帯。上抜ければ200日移動平均線1.0798ドル近辺まで強含むか。

・想定レンジ下限
 ユーロドル:小幅に上昇中の日足一目均衡表・転換線1.0696ドルを念頭におき、1日安値1.0650ドルが目標となるか。

(松井)
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