NY為替見通し=ミシガン大学消費者態度指数の期待インフレ率に要注目

 本日のNY時間は、ローガン米ダラス連銀総裁とボスティック米アトランタ連銀総裁の講演での発言に注目し、その後は、11月のミシガン大学消費者態度指数の期待インフレ率の結果で左右される相場になりそうだ。

 講演では今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票メンバーでもあるローガン総裁の講演内容に注目したい。ローガン総裁は欧州中央銀行(ECB)主催のマネーマーケット会議で講演を行うが、昨日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長同様に、必要な場合の更なる利上げについて言及するかを確かめたい。

 ミシガン大学消費者態度指数の期待インフレ率は、10月は1年先の期待インフレ率が速報値では+3.8%となり、確報値は更に上方修正され+4.2%となった。11月は若干低下し+4.0%予想となっているが、振れが大きな指標であることで、ポジティブ・ネガティブどちらのサプライズでも市場は敏感に反応しそうだ。

 昨日のドル買いの流れがあることで、よほど指標結果が弱くならない限りは、ドル円は堅調地合いを維持できると思われる。しかしながら、ドル円が上値をうかがう動きにはなった場合でも、依然として円買い介入への警戒感は変わらない。先週151円台まで円安が進んだ時に、神田財務官が「スタンバイ状態」と発言。その後は、円安が止まったというよりも、米金利低下によりドル高の流れが反転したことで、ドル円は昨年の高値超えを回避した。しかしながら、ユーロやアジア通貨に対しても円安が、十年超、数十年以来の水準まで進んでいる状況で、更なる円安となった場合には、週明けにも介入が行われる可能性は依然として高そうだ。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目途は、10月31日高値151.72円から昨年10月21日に32年超ぶりにつけた高値151.95円が抵抗帯。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目途は、昨日低調な結果となった米30年債入札以後から割り込めていない151.00円を最初の支えとし、その下は昨日安値150.77円。

(松井)
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