予想とまとめ

週間為替展望(ドル/ユーロ)-ドル円、原油価格や長期金利動向に注目
2026/10/16 11:23
◆ドル円、9月全国CPIの上振れに注意
◆ドル円、原油価格や日米長期金利の動向に注目
◆ユーロドル、10月ユーロ圏製造業・サービス業PMIに注目

予想レンジ
ドル円   156.50-159.50円
ユーロドル 1.1050-1.1300ドル

10月19日週の展望
 来週のドル円相場は、米国のインフレ粘着性を背景にした長期金利の動向や、緊迫化する中東情勢を受けた原油価格の推移を睨みながら、上値の重さを探る神経質な展開が予想される。

 米国の9月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上振れたことで、市場では一時的にFRBの追加利上げ観測が再燃する場面がみられた。しかし、27日〜28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けたブラックアウト期間を前に、FRB指導部からは「足元のインフレ上振れのみを理由とした利上げの緊急性は低い」といった慎重なスタンスも相次いで示されている。当面は高金利環境が維持されるとの見方がドルを支える一方で、政策金利の据え置き観測が優勢となる中では、長期金利の急上昇が一服してドル円が200日移動平均線付近で上値を押さえられる可能性に留意しておきたい。地政学的リスクに伴う原油価格の動向も、ドル円の方向感を左右する重要な鍵となる。イランを巡る紛争懸念などから、NY原油先物価格が上昇基調にあり、中東情勢の緊迫化を受けてエネルギー価格の高止まりが意識されやすい状況にある。原油高の長期化は米国のインフレ圧力を下支えする反面、本邦にとっては貿易赤字の拡大を通じた実需の円売り圧力を生みやすい。ただし、市場全体がリスク回避姿勢を強めた場合には、逃避買いとしてのドル買いと円買いが交錯し、一方向に値が動きにくくなる局面も想定されるが、突発的なニュースによる乱高下への警戒は怠れない。9月全国消費者物価指数(CPI)は、先行指標である東京都区部CPIが、8カ月ぶりに2%を上回ったことで、上振れの可能性に警戒しておきたい。

 ユーロドルは、フランスの財政悪化と政治的不確実性が重石となり、フランス発の欧州金融危機再発への警戒感などから、下落基調を継続しやすい地合いが続くと予想される。フランスの2026年財政赤字見通しがGDP比5.4%へと悪化するなか、予算案の成立を巡る政治的な不透明感が強まっている。ドイツ国債とフランス国債の利回り格差が拡大傾向にあり、市場では仏国債の格下げリスクに対する警戒感が根強くくすぶっている。本邦機関投資家によるフランス国債の売却の動きが強まれば、ユーロ安・円高の動きに拍車をかける要因ともなり得るため、欧州債市場の動向には警戒しておきたい。欧州中央銀行(ECB)理事会を前に、10月のZEW景況指数やユーロ圏製造業・サービス業PMIなどが軒並み低調な結果となれば、景気冷え込み懸念が一段と意識され、利上げ観測が後退することで、ユーロの下落に拍車がかかる展開も想定しておきたい。

10月12日週の回顧
 ドル円は、9月米CPIが予想を上回ると158.95円まで上昇したものの、米10年債利回りが一転急低下すると157.55円まで戻り売りに押された。その後は再び158円台前半まで買い戻されている。タカ派の小枝日銀審議委員が、中立金利水準を2%台と示唆して追加利上げに前向きな見解を示したことも円買い要因となった。ユーロドルは、米長期金利の上昇を受けて1.1113ドルまで下落した後、米金利の一転低下につれて一時1.1241ドルまで買い戻された。(了)

(執筆:10月16日、9:00)

国内イベントスケジュール

2026/10/12 06:15
12日
スポーツの日の祝日で休場
13日
08:50◇9月企業物価指数
14日
08:50◇9月マネーストックM2
15日
08:50◎8月機械受注
10:30◎小枝淳子日銀審議委員、あいさつ
13:30◇8月鉱工業生産確報
13:30◇8月設備稼働率
16日
08:50◇対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
15:30◎植田和男日銀総裁、あいさつ(内田副総裁代読)
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

海外イベントスケジュール

2026/10/12 06:30
12日
18:30◎ブリーデン英中銀(BOE)副総裁、講演
19:30◎9月インドCPI
21:00◇8月メキシコ鉱工業生産
21:50◎マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
13日
01:10◎ハマック米クリーブランド連銀総裁、講演
国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会(バンコク、18日まで)
米国(コロンブスデー)、債券市場が休場
カナダ(感謝祭)、ブラジル(聖母の日)、休場
08:01◇9月英小売連合(BRC)小売売上高調査
09:30◎豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨(9月28-29日分)
09:30◇9月豪NAB企業景況感指数
12:00◎グリーン英MPC委員、講演
15:00◎9月独CPI改定値
16:00◇8月トルコ経常収支
16:45◎ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
23:00◎9月米中古住宅販売件数
14日
01:00◎ディングラ英MPC委員、講演
02:00◎バーキン米リッチモンド連銀総裁、討議に参加
05:00◎コリンズ米ボストン連銀総裁、講演
09:00◎7-9月期シンガポール国内総生産(GDP)速報値
09:00◎シンガポール金融通貨庁(MAS)、金融政策発表
10:30◎9月中国CPI
10:30◎9月中国生産者物価指数(PPI)
12:30◎ジグマン・クロアチア中銀総裁、ブリーデンBOE副総裁、講演
12:45◎ムーラン仏中銀総裁、講演
15:00◇9月独卸売物価指数(WPI)
15:00◎ピル英MPC委員委員兼チーフエコノミスト、講演
17:30◎ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
18:20◎エスクリバ・スペイン中銀総裁、マクルーフ・アイルランド中銀総裁、講演
18:40◎ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長、講演
20:00◇米MBA住宅ローン申請指数
21:30◇8月カナダ住宅建設許可件数
21:30☆9月米CPI
☆エネルギーと食品を除くコア指数
23:30◇EIA週間在庫統計
15日
02:30◎バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
03:00◎米地区連銀経済報告(ベージュブック)
09:30◎9月豪雇用統計(失業率/新規雇用者数)
12:35◎コッハー・オーストリア中銀総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁、講演
15:00☆8月英GDP
15:00◎8月英鉱工業生産/製造業生産高
15:00◇8月英商品貿易収支/英貿易収支
15:30◇9月スイス生産者輸入価格
15:45◇9月仏CPI改定値
18:00◎8月ユーロ圏鉱工業生産
21:00◎8月ブラジル小売売上高
21:30◇8月カナダ製造業出荷
21:30◇8月カナダ卸売売上高
21:30◎9月米卸売物価指数(PPI)
◎食品とエネルギーを除くコア指数
21:30◎10月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30◎前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数
21:30☆9月米小売売上高
23:00◇8月米企業在庫
16日
05:30◎ハマック米クリーブランド連銀総裁、討議に参加
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(バンコク)
11:00◎ベイリーBOE総裁、講演
11:30◎ナーゲル独連銀総裁、講演
12:30☆ウォーシュFRB議長、ゲオルギエバ国際通貨基金(IMF)専務理事と対談
13:15◎マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁、講演
18:00☆9月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値
18:00☆9月ユーロ圏HICPコア改定値
18:00◇8月ユーロ圏貿易収支
21:15◇9月カナダ住宅着工件数
21:30◇8月対カナダ証券投資
21:30◇9月米輸入物価指数
22:15◎9月米鉱工業生産指数
◇設備稼働率
17日
05:00◎8月対米証券投資動向
国際通貨金融委員会(IMFC、バンコク)
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
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