17日香港株=軟調か、アリババ集団が前日のNY市場で大幅下落

 17日の香港市場は軟調な相場か。前日のNY市場で、四半期決算を発表したアリババ集団(09988)が9.3%下落しており、きょうの香港市場でもネット株が売られて相場の重荷となりそうだ。アリババ集団は決算発表公告のなかで、米国が先ごろ先進的コンピューティングに使う半導体の輸出制限を強化したことで同社のクラウド・インテリジェンス事業部門の先行きが不透明となったとして、同部門のスピンオフ計画を棚上げすると発表した。また、同社創業者の馬雲(ジャック・マー)氏の家族信託が同社の米預託株式(ADS)1000万株を売却すると伝わった。

 もっとも、米長期金利の下落を受けた買いが相場を下支えする展開がありそうだ。16日発表の新規失業保険申請件数が23.1万件と予想の22.0万件を上回り、前週分も21.7万件から21.8件に上方修正された。米金融引き締めの長期化観測が一段と後退し、米10年債利回りが前日の4.53%から4.44%に低下した。

 16日のNY株式相場は高安まちまち。弱い業績見通しが嫌気されたシスコ・システムズやウォルマートが大幅に下落し、ダウ平均が5営業日ぶりに反落た。半面、ハイテク株主体のナスダック総合は小幅に3日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、アリババ集団のほかに大型ネット株のテンセント(00700)と美団(03690)、大型金融株のAIAグループ(01299)、中国建設銀行(00939)、中国平安保険(02318)がそろって香港終値を下回って引けた。
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