欧州マーケットダイジェスト・15日 独・仏株は最高値・金利上昇・ドル下げ渋り

(15日終値:16日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=150.09円(15日15時時点比▲0.09円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.53円(△0.40円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0762ドル(△0.0033ドル)
FTSE100種総合株価指数:7597.53(前営業日比△29.13)
ドイツ株式指数(DAX):17046.69(△101.21)
10年物英国債利回り:4.054%(△0.010%)
10年物独国債利回り:2.359%(△0.022%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
12月英国内総生産(GDP、前月比)   ▲0.1%     0.2%・改
10-12月期英GDP速報値
前期比                ▲0.3%      ▲0.1%
前年同期比              ▲0.2%     0.2%・改
12月英鉱工業生産指数(前月比)     0.6%     0.5%・改
   製造業生産高(前月比)      0.8%     0.8%・改
12月英商品貿易収支     139.89億ポンドの赤字 151.25億ポンドの赤字・改
12月英貿易収支       26.03億ポンドの赤字  37.23億ポンドの赤字・改
12月ユーロ圏貿易収支
季調済            130億ユーロの黒字 151億ユーロの黒字・改
季調前            168億ユーロの黒字  203億ユーロの黒字

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅かった。しばらくは150.00円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、NYの取引時間帯に入り、1月米小売売上高が予想を下回ったことが伝わると円買い・ドル売りが優勢に。22時30分過ぎに一時149.57円と日通し安値を付けた。
 ただ、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いは出やすく、下押しは限定的だった。2月米NY連銀製造業景気指数や前週分の米新規失業保険申請件数などが予想よりも強い内容となったことも相場を下支えした。低調な米小売指標を受けて一時4.18%台まで低下した米10年債利回りが4.25%台まで上昇したことも買い戻しを誘った。

・ユーロドルは伸び悩み。1月米小売売上高や同月米鉱工業生産が予想を下回ったことなどを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが優勢になると、0時30分前に一時1.0785ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、米長期金利が低下幅を縮めると伸び悩んだ。2時前には1.0755ドル付近まで下押しした。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.18と日通し安値を付けたものの、そのあとは104.45付近まで下げ渋った。

・ユーロ円は底堅い動き。日本時間夕刻に一時160.92円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。フランスやドイツの株価指数が史上最高値を更新するなど、欧州株相場が底堅く推移すると、リスク・オンの円売り・ユーロ買いが出た。ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比360円高の3万8500円まで上昇したことも買いを促し、一時161.65円と日通し高値を更新した。

・ロンドン株式相場は続伸。10-12月期英国内総生産(GDP)速報値の下振れで英中銀(BOE)による利下げ観測が高まると株買いが広がった。前日の米国株や本日のアジア株相場が上昇したことも相場の追い風。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が買われたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は続伸し、史上最高値を更新した。前日の米国株や本日のアジア株相場が上昇したことを受けて独株にも買いが入った。個別ではコメルツ銀行(5.53%高)やラインメタル(3.51%高)、ボノビア(2.91%高)などの上昇が目立った。
 フランスの代表的な株価指数CAC40も過去最高値を更新した。

・欧州債券相場は下落。10-12月期英GDP速報値の下振れで買いが先行したものの、終盤失速した。

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。