欧州マーケットダイジェスト・27日 独株最高値・金利低下・円買い戻し

(27日終値:28日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=151.39円(27日15時時点比▲0.36円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.68円(▲0.50円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0819ドル(▲0.0007ドル)
FTSE100種総合株価指数:7931.98(前営業日比△1.02)
ドイツ株式指数(DAX):18477.09(△92.74)
10年物英国債利回り:3.932%(▲0.039%)
10年物独国債利回り:2.292%(▲0.058%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
3月仏消費者信頼感指数         91       90・改
スウェーデン中銀、政策金利    4.00%で据え置き   4.00%
3月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値)▲14.9      ▲14.9
3月ユーロ圏経済信頼感指数       96.3      95.5・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は失速。アジア市場では一時151.97円と1990年7月以来の高値を付けたものの、財務省・金融庁・日銀による3者会合が開催されたと伝わると、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まり一転下落した。神田財務官が「過度な為替変動に対してあらゆる手段を排除せずに適切な対応をとる」「(介入の可能性について)文字通りあらゆる手段を排除しない」と述べたことも相場の重しとなり、20時30分過ぎには一時151.03円と日通し安値を更新した。
 ただ、そのあとは対欧州通貨中心にドル買いが進んだ影響を受けて、じりじりと下値を切り上げる展開となった。もっとも、為替介入を警戒する向きも多く戻りは限定的だった。

・ユーロドルはもみ合い。ドル円が失速したことも伴うユーロ買い・ドル売りが入ると一時1.0839ドルと日通し高値を付けたものの、月末・期末が近づく中、対欧州通貨中心にドル買いが進むと一時1.0811ドルと日通し安値を更新した。もっとも、イースター(復活祭)の連休を前に積極的な売買は手控えられたため、今日これまでの値幅は0.0028ドル程度と小さかった。
 なお、カザークス・ラトビア中銀総裁は「慎重かつ段階的に金利を引き下げる」「6月利下げとの市場の見方に反対せず」と述べたほか、チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事は「ユーロ圏賃金指標は利下げを正当化」「インフレ率が適切なタイミングで目標に到達するという確信が強まるにつれて、政策金利を調整する根拠も強まる」などと話した。

・ユーロ円はドル円につれた動き。アジア時間に一時164.42円と本日高値を付けたものの、そのあとは為替介入への警戒感から163.44円の本日安値まで一転下落した。その後の戻りも163.73円付近にとどまった。

・ロンドン株式相場はほぼ横ばい。イースターの連休を前に積極的な売買が手控えられたため、前日終値付近でのもみ合いに終始した。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われたほか、リオ・ティントやグレンコアなど素材株が値上がりした。半面、BPやシェルなどエネルギー株が売られた。

・フランクフルト株式相場は7日続伸し、史上最高値を更新した。ECBの利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる中、この日も株買いが続いた。個別ではザランド(4.46%高)やバイエル(4.05%高)、ドイツ銀行(2.68%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。ECBの利下げ開始時期が近づいているとの見方から、独国債が買われた。

(中村)
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