ロンドン為替見通し=円相場の振れによる影響を見定めつつNYの動き待つことに

 ロンドンタイムは、序盤に3月独鉱工業生産指数の発表がある。製造セクターの先行指標の1つとされる同指標は、市場予想が前月比-0.6%(2月 +2.1%)、前年比-3.6%(同 -4.9%)で、ユーロの方向性へどのようにつながるか見極めめにくいが、予想比の強弱への反応を追うことになるか。

 同指標をこなした後は、4.00%から3.75%への政策金利引き下げが見込まれるスウェーデン中銀の金融政策発表があるものの、スウェーデン・クローナ相場の局所的な反応にとどまるだろう。その後は手掛かりを探りながらの展開だろうが、根強い円先安観と、本邦通貨当局による円買い介入への警戒感の綱引きの状況を見定めつつ、NY勢の動き出しを待つことになるか。

 本日も鈴木財務相から「為替はファンダメンタルズを反映して安定推移が重要、過度の変動望ましくない」「引き続き為替動向注視し、万全の態勢取っていきたい」とこれまで同様の見解が示された。植田日銀総裁からは「為替を直接のコントロール対象とはみていない」としながらも「最近の円安の動きを十分に注視」「為替レートは経済・物価に大きな影響を与える」「為替動向次第で金融政策の対応が必要」との発言が聞かれた。

 円相場の上下を受け、ここもとはドル円の上昇へユーロ円などクロス円が追随する場面でも、ユーロドルは対円でのドル上昇の影響をより受けてユーロ安・ドル高方向へ押し下げられやすい。ドル円の上下を軸に、以上の反応を念頭において欧州通貨の動向を見守りたい。


想定レンジ上限
・ユーロドル:日足一目均衡表・雲の上限1.0838ドル。
・ユーロ円:日足一目均衡表・転換線167.79円。

想定レンジ下限
・ユーロドル:1日安値1.0650ドル。
・ユーロ円:7日安値165.64円。

(関口)
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