欧州マーケットダイジェスト・30日 株安・ドル高・円安
(30日終値:1日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=143.09円(30日15時時点比△1.38円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.59円(△1.36円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1152ドル(▲0.0014ドル)
FTSE100種総合株価指数:8236.95(前営業日比▲83.81)
ドイツ株式指数(DAX):19324.93(▲148.70)
10年物英国債利回り:4.003%(△0.026%)
10年物独国債利回り:2.123%(▲0.010%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
8月独輸入物価指数
(前月比) ▲0.4% ▲0.4%
(前年比) 0.2% 0.9%
4-6月期英国内総生産(GDP)改定値
(前期比) 0.5% 0.6%
(前年同期比) 0.7% 0.9%
9月独消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比) 0.0% ▲0.1%
(前年比) 1.6% 1.9%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。アジア時間に一時141.65円まで売り込まれた反動でショートカバーが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが上昇したことも相場の支援材料。9月米シカゴ購買部協会景気指数が予想を上回るとさらにドル買いが優勢となり、一時143.37円まで値を上げた。月末・期末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローも観測された。
ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁が「労働市場が引き続き弱ければ、0.50%の追加利下げの可能性も排除しない」と発言すると、米10年債利回りが上昇幅を縮小。ドル円にも売りが出て142.95円付近まで下押しした。なお、グールズビー米シカゴ連銀総裁も複数回の利下げの可能性を示唆した。
もっとも、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「政策は時間をかけて中立的姿勢に移行する」「FRBは会合ごとに決定を下す」と述べたほか、「国内総生産(GDP)の下振れリスクは国内総所得(GDI)の修正によるものだが、GDIは上方修正された」と発言すると再び強含む展開に。市場では「この発言はFRBがよりタカ派的になることを示唆している」との声が聞かれ、一時143.83円と日通し高値を更新した。また、パウエル氏は「経済が予想通りに進展すれば、今年はさらに2回の利下げが行われ、合計0.50%となる」と話し、市場の一部で浮上している大幅利下げ観測を否定する見解を示した。
・ユーロドルは頭が重かった。独長期金利の上昇などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行し、18時前に一時1.1209ドルと日通し高値を付けた。ただ、25日に付けた年初来高値1.1214ドルがレジスタンスとして働くと失速した。直近発表のユーロ圏各国の物価指標を受けて、欧州中央銀行(ECB)が追加利下げに動きやすくなるとの見方が広がる中、ユーロ売りが出やすい面もあった。独長期金利も終盤低下に転じた。
NY市場では予想を上回る米経済指標を受けてユーロ売り・ドル買いが進行。月末・期末のロンドン・フィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いのフローも見られた。ボスティック氏のハト派的な発言が伝わると下げ渋る場面もあったが、パウエル議長の発言を受けてすぐに失速。3時30分前には一時1.1114ドルと日通し安値を更新した。
・ユーロ円は持ち直した。ドル円と同様に、アジア市場では一時158.11円まで売り込まれたものの、欧州市場に入ると一転買い戻しが優勢に。22時前には一時159.98円と本日高値を付けた。ただ、ユーロドルの下落につれた売りが出ると159.23円付近まで伸び悩んだ。
・ロンドン株式相場は3日ぶりに反落。日本株相場の大幅下落などを受けて投資家心理が悪化すると、売りが優勢となった。食品サービスのコンパス・グループやホテル経営大手インターコンチネンタル・ホテルズ・グループなど一般消費財サービスが売られた。HSBCやバークレイズなど金融株も値下がりした。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。連日で史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが優勢となった。日本株相場の大幅下落も投資家心理を冷やし、相場の重しとなった。個別ではポルシェ(4.31%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(3.78%安)、コンチネンタル(2.78%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=143.09円(30日15時時点比△1.38円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.59円(△1.36円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1152ドル(▲0.0014ドル)
FTSE100種総合株価指数:8236.95(前営業日比▲83.81)
ドイツ株式指数(DAX):19324.93(▲148.70)
10年物英国債利回り:4.003%(△0.026%)
10年物独国債利回り:2.123%(▲0.010%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
8月独輸入物価指数
(前月比) ▲0.4% ▲0.4%
(前年比) 0.2% 0.9%
4-6月期英国内総生産(GDP)改定値
(前期比) 0.5% 0.6%
(前年同期比) 0.7% 0.9%
9月独消費者物価指数(CPI)速報値
(前月比) 0.0% ▲0.1%
(前年比) 1.6% 1.9%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。アジア時間に一時141.65円まで売り込まれた反動でショートカバーが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが上昇したことも相場の支援材料。9月米シカゴ購買部協会景気指数が予想を上回るとさらにドル買いが優勢となり、一時143.37円まで値を上げた。月末・期末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローも観測された。
ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁が「労働市場が引き続き弱ければ、0.50%の追加利下げの可能性も排除しない」と発言すると、米10年債利回りが上昇幅を縮小。ドル円にも売りが出て142.95円付近まで下押しした。なお、グールズビー米シカゴ連銀総裁も複数回の利下げの可能性を示唆した。
もっとも、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「政策は時間をかけて中立的姿勢に移行する」「FRBは会合ごとに決定を下す」と述べたほか、「国内総生産(GDP)の下振れリスクは国内総所得(GDI)の修正によるものだが、GDIは上方修正された」と発言すると再び強含む展開に。市場では「この発言はFRBがよりタカ派的になることを示唆している」との声が聞かれ、一時143.83円と日通し高値を更新した。また、パウエル氏は「経済が予想通りに進展すれば、今年はさらに2回の利下げが行われ、合計0.50%となる」と話し、市場の一部で浮上している大幅利下げ観測を否定する見解を示した。
・ユーロドルは頭が重かった。独長期金利の上昇などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行し、18時前に一時1.1209ドルと日通し高値を付けた。ただ、25日に付けた年初来高値1.1214ドルがレジスタンスとして働くと失速した。直近発表のユーロ圏各国の物価指標を受けて、欧州中央銀行(ECB)が追加利下げに動きやすくなるとの見方が広がる中、ユーロ売りが出やすい面もあった。独長期金利も終盤低下に転じた。
NY市場では予想を上回る米経済指標を受けてユーロ売り・ドル買いが進行。月末・期末のロンドン・フィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いのフローも見られた。ボスティック氏のハト派的な発言が伝わると下げ渋る場面もあったが、パウエル議長の発言を受けてすぐに失速。3時30分前には一時1.1114ドルと日通し安値を更新した。
・ユーロ円は持ち直した。ドル円と同様に、アジア市場では一時158.11円まで売り込まれたものの、欧州市場に入ると一転買い戻しが優勢に。22時前には一時159.98円と本日高値を付けた。ただ、ユーロドルの下落につれた売りが出ると159.23円付近まで伸び悩んだ。
・ロンドン株式相場は3日ぶりに反落。日本株相場の大幅下落などを受けて投資家心理が悪化すると、売りが優勢となった。食品サービスのコンパス・グループやホテル経営大手インターコンチネンタル・ホテルズ・グループなど一般消費財サービスが売られた。HSBCやバークレイズなど金融株も値下がりした。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。連日で史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが優勢となった。日本株相場の大幅下落も投資家心理を冷やし、相場の重しとなった。個別ではポルシェ(4.31%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(3.78%安)、コンチネンタル(2.78%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。
(中村)