ニューヨーク外国為替市場概況・26日 ドル円、反発

 26日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は150.57円と前営業日NY終値(149.91円)と比べて66銭程度のドル高水準だった。日銀審議委員に本日就任した小枝淳子氏が「実質金利は極めて低い」「基調的なインフレは緩やかに上がっている」などと発言すると円買い・ドル売りが優勢となり、欧州市場では一時150.02円付近まで下落した。
 ただ、NY市場に入ると2月米耐久財受注額が予想を上回り、米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが活発化。アジア時間の高値150.62円を上抜けて一時150.75円まで上値を伸ばした。もっとも、前日の欧州時間の高値150.77円や同日高値の150.94円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。

 ユーロドルは6日続落。終値は1.0754ドルと前営業日NY終値(1.0791ドル)と比べて0.0037ドル程度のユーロ安水準となった。欧州市場序盤に一時1.0803ドルと日通し高値を付けたものの、前日の高値1.0830ドルがレジスタンスとして意識されると失速。米経済指標の上振れや米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出た。
 レビット米ホワイトハウス報道官が「トランプ米大統領は午後4時(日本時間5時)に記者会見を開き、輸入自動車への関税措置を発表する」と明らかにすると、米政権の関税政策への懸念からユーロ売り・ドル買いが加速。4時30分過ぎに一時1.0744ドルと5日以来の安値を更新した。

 ユーロ円は小反発。終値は161.92円と前営業日NY終値(161.78円)と比べて14銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた買いが入ると0時30分前に一時162.61円と本日高値を付けたものの、ユーロドルの下落につれた売りが出ると161.64円の本日安値まで押し戻された。米政権の政策を巡る不透明感が根強い中、一時は230ドル超上昇したダウ平均は失速し、260ドル超下落したことも相場の重し。

本日の参考レンジ
ドル円:149.84円 - 150.75円
ユーロドル:1.0744ドル - 1.0803ドル
ユーロ円:161.64円 - 162.61円

(中村)
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