NY為替見通し=トランプ関税の関連報道に警戒、NY株・債券動向にも要注目
本日のNY為替市場のドル円は、トランプ関税の関連報道に警戒しながら、米株式・債券市場の動向を見極めながらの取引か。なお、NY午後にはデイリー米サンフランシスコ連銀総裁の講演が予定されている。
ドル円のテクニカル分析では、日足一目均衡表・転換線と基準線が位置する147.89円が攻防の分岐点となっている。4月3日の大陰線に対して2手連続陽線で切り返しており、本日の3手目に3日の始値149.27円を上回って3手連続陽線になれば反転が見込まれる。しかしながら、上回ることが出来ない場合、綾戻しに過ぎないとみなされて「下げ三法」という戻り売りシグナルが点灯するため、注目しておきたい。
トランプ米大統領は、ベッセント米財務長官を対日貿易交渉担当者に任命し、日本の関税政策のほか円ドル相場も議題とする、と言明した。ベッセント財務長官は、「日本の非関税障壁は非常に高い」と述べており、先日の植田日銀総裁との会談での円安是正のための金利引き上げ要請に続き、非関税障壁としての円安是正の要請には警戒しておきたい。
昨日は、ハセット米国家経済会議(NEC)委員長が「トランプ米大統領が中国を除く全ての国に対する関税を90日間停止することを検討している」と述べたとの報道があったものの、ホワイトハウスはこの情報を「フェイク(偽)ニュース」として退けた。また、米連邦準備理事会(FRB)が緊急米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催して緊急利下げを決定か、といった憶測も飛び交ったが、月曜日に開催される定例の会合に過ぎなかった。
週明け米市場では10年債利回りが4.20%台まで上昇した。その背景には、7000億ドル強の米国債を保有している中国がトランプ関税への報復措置として売却しているとの憶測があった。今後も同様な動きが続くか、米国債市場を注視する必要があるだろう。
クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事の昨日講演では、「インフレ期待は上昇しているが、そのほとんどが短期。今のところ、長期的なインフレ期待は安定している」と述べた。トランプ関税によるインフレ懸念に言及しつつ、「不確実性が非常に大きい」と言及。本日は、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁の講演が予定されており、トランプ関税を受けた追加利下げに関する言及など注目しておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、149.28円(4/3高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、145.20円(4/3安値)
(山下)
ドル円のテクニカル分析では、日足一目均衡表・転換線と基準線が位置する147.89円が攻防の分岐点となっている。4月3日の大陰線に対して2手連続陽線で切り返しており、本日の3手目に3日の始値149.27円を上回って3手連続陽線になれば反転が見込まれる。しかしながら、上回ることが出来ない場合、綾戻しに過ぎないとみなされて「下げ三法」という戻り売りシグナルが点灯するため、注目しておきたい。
トランプ米大統領は、ベッセント米財務長官を対日貿易交渉担当者に任命し、日本の関税政策のほか円ドル相場も議題とする、と言明した。ベッセント財務長官は、「日本の非関税障壁は非常に高い」と述べており、先日の植田日銀総裁との会談での円安是正のための金利引き上げ要請に続き、非関税障壁としての円安是正の要請には警戒しておきたい。
昨日は、ハセット米国家経済会議(NEC)委員長が「トランプ米大統領が中国を除く全ての国に対する関税を90日間停止することを検討している」と述べたとの報道があったものの、ホワイトハウスはこの情報を「フェイク(偽)ニュース」として退けた。また、米連邦準備理事会(FRB)が緊急米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催して緊急利下げを決定か、といった憶測も飛び交ったが、月曜日に開催される定例の会合に過ぎなかった。
週明け米市場では10年債利回りが4.20%台まで上昇した。その背景には、7000億ドル強の米国債を保有している中国がトランプ関税への報復措置として売却しているとの憶測があった。今後も同様な動きが続くか、米国債市場を注視する必要があるだろう。
クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事の昨日講演では、「インフレ期待は上昇しているが、そのほとんどが短期。今のところ、長期的なインフレ期待は安定している」と述べた。トランプ関税によるインフレ懸念に言及しつつ、「不確実性が非常に大きい」と言及。本日は、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁の講演が予定されており、トランプ関税を受けた追加利下げに関する言及など注目しておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、149.28円(4/3高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、145.20円(4/3安値)
(山下)