NY株見通し-ハイテク株を中心に堅調か

 今晩はハイテク株を中心に堅調か。昨日は第1四半期の国内総生産(GDP)速報値が予想に反してマイナス成長となったことで景気後退懸念が強まり大幅安でスタートしたが、トランプ関税導入を前に輸入が急増したことがGDP減速の主因と捉えられたことで過度な警戒感が緩和し、取引終盤に買戻しが強まった。ダウ平均は2%近く急落後、141.74ドル高(+0.35%)で終了し、S&P500も2%超下落後、0.15%高で終了しともに、7営業日続伸となった。一方、ハイテク株主体のナスダック総合は2.87%安まで下落後、0.09%安とわずかにマイナス圏で終了した。4月月間ではダウ平均が1332.40ドル安(-3.17%)、S&P500が0.76%安とともに3カ月続落となった一方、ナスダック総合は0.85%高と3カ月ぶりに反落した。S&P500はトラン大統領が「相互関税」を発表した4月2日以降売りが強まり一時11%超下落し、2月に付けた史上最高値から20%近く下落したが、関税への過度な警戒感が後退し、下旬に下落幅を大幅に縮小した。引け後の動きでは、1-3月期の売上高と利益がともに市場予想を上回ったマイクロソフトが時間外で約7%上昇し、メタ・プラットフォームズも第1四半期決算が予想を上回ったほか、AI向けデータセンターのために通期の設備投資計画を引き上げたことも好感され時間外で5%超上昇した。メタの発表を受けてエヌビディアも時間外で約4%上昇した。

 5月入りとなる今晩の取引ではマイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、エヌビディアの大幅高が見込まれ、ハイテク株を中心に堅調な展開か。貿易問題で進展が期待されることも追い風となりそうだ。経済指標では週間新規失業保険申請件数や4月ISM製造業購買担当者景気指数 (PMI)が発表予定で、足もとの雇用や景況感に要注目となる。

 今晩の米経済指標は新規失業保険申請件数、4月ISM製造業PMIのほか、4月チャレンジャー企業人員削減数、4月S&Pグローバル製造業PMI確定値など。企業決算は寄り前にマクドナルド、イーライ・リリー、CVSヘルス、モデルナ、引け後にアップル、アマゾンなどが発表予定。(執筆:5月1日、14:00)

(山下)
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