ニューヨーク外国為替市場概況・27日 ドル円、続伸

 27日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は144.33円と前営業日NY終値(142.83円)と比べて1円50銭程度のドル高水準だった。海外勢の参入後も本邦長期金利の低下を手掛かりにした円売り・ドル買いの流れが継続。これまでのドル売りポジションを巻き戻す動きが続いたほか、欧米株式相場が堅調に推移したことも相場を下支えした。5月米消費者信頼感指数が98.0と市場予想の87.2を大きく上回ったことを受けたドル買いも入り、一時144.45円まで値を上げた。ただ、市場では「日足・一目均衡表の転換線(144.44円)や雲下限(144.72円)などが目先のレジスタンスとして意識されている」との指摘もあり、144円台半ばでは買いも一服。その後は144円台前半でのもみ合いに転じた。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.1328ドルと前営業日NY終値(1.1386ドル)と比べて0.0058ドル程度のユーロ安水準となった。全般にドルの売り持ち高解消の動きが進むなか、次第に上値を切り下げた。5月仏消費者物価指数(CPI)速報値が予想を下回る結果となったほか、強い米経済指標もユーロ売り・ドル買いを促し、1時前には1.1324ドルまで下押し。引けにかけても1.13ドル台前半で戻りの鈍い動きが続いた。

 ユーロ円は続伸。終値は163.54円と前営業日NY終値(162.61円)と比べて93銭程度のユーロ高水準だった。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが優勢となった。ユーロドルがさえない動きとなった影響も受けたものの、株高を支えに総じて底堅い地合いとなり、一時163.94円まで上昇。その後はドル円やユーロドルの動意が乏しくなったため、163円台半ばで値動きが細った。


本日の参考レンジ
ドル円:142.12円 - 144.45円
ユーロドル:1.1324ドル - 1.1407ドル
ユーロ円:162.09円 - 163.94円

(岩間)
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