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NYマーケットダイジェスト・29日 株安・金利上昇・ドルもみ合い

(29日終値)
ドル・円相場:1ドル=147.05円(前営業日比△0.12円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=171.86円(△0.19円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1686ドル(△0.0003ドル)
ダウ工業株30種平均:45544.88ドル(▲92.02ドル)
ナスダック総合株価指数:21455.55(▲249.61)
10年物米国債利回り:4.23%(△0.03%)
WTI原油先物10月限:1バレル=64.01ドル(▲0.59ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=3516.1ドル(△41.8ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
7月米卸売在庫
(前月比)   0.2%      0.1%
7月米個人所得
(前月比)   0.4%      0.3%
7月米個人消費支出(PCE)
(前月比)   0.5%     0.4%・改
7月米PCEデフレーター
(前年比)   2.6%      2.6%
7月米PCEコア・デフレーター
(前月比)   0.3%      0.3%
(前年比)   2.9%      2.8%
8月米シカゴ購買部協会景気指数
        41.5      47.1
8月米ミシガン大学消費者態度指数・確報値
        58.2      58.6

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは小幅続伸。7月米PCEデフレーターは市場予想に沿った内容となったが、指標の発表直後に上下に振れた場面では一時1.1651ドルまで本日安値を更新した。
 ただ、その後は買い戻しが優勢に。8月米シカゴ購買部協会景気指数や8月米ミシガン大学消費者態度指数・確報値は市場予想を下回り、同時に発表された1年先と5-10年先の期待インフレ率も速報値から下方修正された。市場では「9月の米利下げ予想に影響を与える内容ではなかった」との見方が広がり、米利下げ観測を手掛かりにしたドル売りが徐々に強まった。24時過ぎに1.1709ドルまで25日以来の高値を更新。その後も1.1700ドルを挟んだ高値圏で推移していたが、引けにかけては1.1680ドル台まで伸び悩んだ。

・ドル円は反発。米長期金利の上昇を手掛かりにした買いが入り、21時30分過ぎには一時147.41円まで値を上げた。もっとも、その後はさえない米経済指標を受けたドル売りの流れに沿って上値を切り下げる展開となり、24時過ぎには146.77円とアジア時間につけた安値に面合わせした。一方で同水準付近では下値の堅さが意識されて下げ渋るなど、総じて147.00円を挟んだ水準で神経質に上下した。

・ユーロ円は続伸。ユーロドルの上昇につれた円売り・ユーロ買いが進んだ。ドル円の下げが一服したことも相場の支えとなり、4時過ぎには172.01円まで値を上げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落。中国のアリババ集団が新しいAI向けの半導体を開発したと報じられ、AI分野の競争激化による先行き不透明感が意識されると、ハイテク株を中心に売りが出た。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も4営業日ぶりに反落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは4営業日ぶりに反落。米連休前の持ち高調整売りが出たほか、7月米PCEコア・デフレーターが5カ月ぶりの伸びを記録したことも売りを促した面があった。

・原油先物相場は3営業日ぶりに反落。来月7日に予定されている石油輸出国機構(OPEC)プラスの次回会合での増産観測を背景に、需給の緩みが意識されたことで売りが出た。米国で夏のドライブシーズンが終盤を迎え、需要鈍化に対する警戒感が広がったことも重しとなった。

・金先物相場は4日続伸。この日発表された7月米PCEデフレーターは概ね市場予想と一致した一方、8月米シカゴ購買部協会景気指数や8月米ミシガン大学消費者態度指数・確報値は市場予想を下回った。これらを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げに動くとの観測が拡大すると、金利を生まない金の投資妙味が強まり、買いが入った。なお、中心限月の清算値ベースでは最高値を更新している。トランプ米大統領によるFRBへの利下げ圧力もまた、金相場にとって追い風となった。

(岩間)
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