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週間為替展望(ドル/ユーロ)-ドル円、自民党総裁選や米政府閉鎖を意識

◆ドル円、自民党総裁選の結果を受けた週明け早朝の動きに警戒
◆米政府機関の閉鎖が長引けば10月FOMCへの不透明感高まる
◆ユーロドル、当面の金利据え置き期待から下値堅い

予想レンジ
ドル円   145.50-150.00円
ユーロドル 1.1550-1.1950ドル

10月6日週の展望
 ドル円は、週末4日に行われる自民党総裁選の結果を受けた週明け早朝の動きを見極めるほか、その後は米政府機関の再開を待つ展開となるだろう。まず、自民党総裁選だが、ややリードと伝わっている小泉氏が勝利となれば株安・円高、高市氏なら株高・円安という流れになりやすいとの見方が強い。ただ、米政府機関の再開時期に市場の焦点が向かっているため、総裁選を受けた動きが一巡すると米議会での協議を巡るヘッドラインを注視することになるだろう。
 これまで、米政府機関の閉鎖期間は最短で1日だけのこともあれば、最長で2018年の第1次トランプ政権時には35日間だったこともあり、今回の閉鎖がいつまで続くかどうかを予想することは困難だ。仮に28-29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)まで長引けば、9月米雇用統計のデータを欠くなかで、金利見通しの不透明感が一段と高まることになりそうだ。そのため、ドルを積極的に売ることも買うことも手控えられ、様子見ムードが広がる可能性がある事も考慮した方がいいだろう。
 なお、閉鎖が来週も続いた場合、7日の8月貿易収支、9日の8月卸売売上高や前週分の新規失業保険申請件数、10日の9月月次財政収支の発表が延期される予定だ。
 来週は8日に東京都内の在日フランス大使館で植田日銀総裁が講演を行う予定。29-30日の日銀金融政策決定会合を前に公としては最後の発言となる可能性がある。先月29日には日銀メンバーでハト派寄りとされる野口委員が「政策金利調整の必要性がこれまで以上に高まりつつある」と述べたこともあり、タカ派的な発言には警戒したい。
 ユーロドルは方向感が掴みづらい。足もとで欧州中央銀行(ECB)メンバーから今後の利下げに対して否定的な見解が相次いでいるほか、1日に発表された9月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比で2.2%と前回の2.0%から上昇。データ上でも金利据え置きを裏付ける結果が出ており、政策維持期待がユーロの下値を支えそうだ。来週は6日に8月ユーロ圏小売売上高やラガルドECB総裁の講演が予定されている。

9月29日週の回顧
ドル円は軟調。本邦輸出企業による月末絡みの売りや野口委員のタカ派的な発言が嫌気されて週前半から売りが強まった。米政府機関の一部閉鎖が決定するとリスク回避姿勢が強まり、一時146.59円まで下げ足を速めた。ただ、その後は147円台まで買戻されている。
ユーロドルはもみ合い。米長期金利の低下が支えとなり、一時1.1779ドルまで上昇する場面があった。ただ、買いは続かず、週後半には一時1.1683ドルまで下押すなど、狭い値幅で上下する展開が続いている。(了)

(執筆:10月3日、9:00)

(越後)
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