週間為替展望(豪ドル/ZAR)-ZAR、SARBの金融政策に注目

◆豪ドル、RBA議事要旨や四半期賃金指数に注目
◆ZAR、SARBの金融政策に注目
◆ZAR、SARBがインフレ目標変更を正式発表

予想レンジ
豪ドル円 99.00-104.00円
南ア・ランド円 8.90-9.30円

11月17日週の展望
 豪ドルは下値の堅い動きとなりそうだ。来週は18日に豪準備銀行(RBA)の10月金融政策決定理事会議事要旨、19日に7-9月期賃金指数の公表が控えており、いずれも市場の注目を集めるだろう。今週もハウザーRBA副総裁が「金融政策は引き続き十分に引き締め的である必要がある」との見解を示すなど、RBAのタカ派姿勢が目立った。市場では年内最後のRBA理事会(12月8-9日)も金利が据え置かれるとの見方が優勢となっており、豪州の大手金融機関からは「RBAの金利引き下げサイクルはすでに終了した可能性が高い」との見解も伝わっている。

 RBAは、前回の声明文で「慎重な姿勢を維持し、今後のデータを踏まえて見通しを更新する意向」「引き続きデータや見通し・リスク評価の変化に注視して政策判断を行う」と言及しており、金融政策方針に関して特定のバイアスを持っていない姿勢を示しているが、今回の議事要旨ではRBAのスタンスを改めて確認しておきたい。

 また、併せて7-9月期賃金指数の確認も必要となるだろう。4-6月期の賃金指数は前年比3.4%と2023年10-12月期に4.2%でピークに達した後はやや鈍化しているものの、依然として高水準にある。RBAが公表した直近の四半期金融政策報告によると、賃金指数は年内3.4%にとどまるものの、翌年以降は3.0%へと鈍化していく見通しになっている。今週公表された10月雇用統計が強い結果だったことに加えて、四半期賃金指数が前期からさらに上昇していた場合、RBAの利下げサイクルが終了というシナリオも現実味を帯びてくるだろう。

 南アフリカ・ランド(ZAR)は底堅い展開となりそうだ。来週は19日に10月消費者物価指数(CPI)や9月小売売上高の発表が控えているほか、20日には南アフリカ準備銀行(SARB)による年内最後の金融政策決定委員会(MPC)が開催される。

 今週に公表された中期予算声明では、政府債務が2025-26年度にGDPの77.9%で安定し、財政赤字は2025-26年度のGDP比4.5%から2028-29年度には2.7%まで縮小するとの見通しが示された。また、SARBのインフレ目標を従来の3.00-6.00%から3.00%(±1.0%)に変更することも正式に発表。ゴドンワナ財務相は「新目標は2年かけて実施する」「新目標の設定によって時間の経過とともにインフレ期待が低下するだろう」などの見解を示した。市場は南ア政府の発表を好感してZAR買いで反応。来週の南アMPCでも金利引き下げが予想されているが、対米金利差の縮小というマイナス面ではなく、景気下支えというポジティブな面が意識されそうだ。

11月10日週の回顧
 豪ドルはしっかり。米政府機関の閉鎖解除に向けた期待が高まったことで全般に投資家のリスク志向が改善したほか、10月雇用統計が強い結果となったことも豪ドル買いを誘った。ZARも堅調。南ア政府の中期予算声明が好感されてZAR買いが進み、対ドルでは2023年2月以来のZAR高水準を更新。対円でも2018年以来の高値となる9円台まで上値を伸ばした。(了)
(執筆:11月14日、9:00)
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