【相場の細道】サマーズ元米財務長官の退場

「自分の行動を深く恥じ、その行動がもたらした苦痛を認識している。エプスタイン氏とのやり取りを続けた誤った判断について、全面的に責任を負う」
(サマーズ元米財務長官)

1. サマーズ元米財務長官の退場
 米ハーバード大の学長などを務めたサマーズ元米財務長官は、少女らへの性的虐待罪などで起訴されて勾留中に死亡した米実業家ジェフリー・エプスタイン氏とのやり取りが公表されたことを受けて、全ての公的活動から退くと表明した。

■ローレンス・ヘンリー・サマーズ(1954年生まれ)
・16歳:マサチューセッツ工科大学に入学
・28歳:ハーバード大学教授に就任
※ノーベル経済学賞受賞者
・ポール・サミュエルソン:父の兄弟
・ケネス・アロー:母の兄弟
※クリントン政権:財務副長官・財務長官
※オバマ政権:国家経済会議(NEC)委員長

 サマーズ・ハーバード大学学長(2001年~2006年)は、科学や数学の分野で活躍する女性が少ないのは生まれつきの問題かもしれない、と述べ、辞任に追い込まれた。
 サマーズ氏は、約50名程度の学術関係者の会合で「今日は皆さんを挑発する」と切り出して、名門大学の数学や工学系学部に女性教授が少ない理由として、「男性と女性の間に固有に存在する遺伝子の違いによるものではないか」などと女性に対する差別的な発言をした。

2.エプスタイン文書
 11月19日、トランプ米大統領は、性的虐待罪で起訴された後に死亡した富豪ジェフリー・エプスタイン氏に関する司法省の文書公開を義務付ける法案に署名したと述べた。
 下院では賛成427、反対1、上院では全会一致での承認だった。ただ一人反対したクレイ・ヒギンズ議員(共和党、ルイジアナ州)は、「無実の人々が傷つく」ことを心配しているからだと、反対理由を述べた。
 トランプ米大統領は、昨年の大統領選挙の時、バイデン米政権が公開を拒否していたエプスタイン文書の公開を公約にしていたが、大統領就任後は、公開を拒否していたことで、熱烈な支持層である「MAGA(アメリカを再び偉大に)派」の離反を招いていた。


(山下)
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