ロンドン為替見通し=ユーロ、新たな仏中銀総裁の講演に注目 中東情勢も引き続き材料視

 本日のロンドン為替市場でユーロは、方向感を探る展開となりそうだ。昨日はイラン・イスラエル双方が攻撃停止を発表するも、対ドルでのレンジは限られた。依然として中東情勢、米イラン和平協議の行方を見極めながらの取引は続く。また、新たに仏中銀総裁に就任したムーラン氏の発言内容に注目したい。ほか、南アフリカでは四半期国内総生産(GDP)が発表予定だ。

 イラン・イスラエルの攻撃停止を受け、原油相場はいったん落ち着きを取り戻しつつある。ただ、双方とも条件次第で攻撃を再開すると警告しており、予断は許さない。トランプ大統領がイスラエルに「孤立無援」と警告したと伝わるなど、米国がネタニヤフ首相の動きを制御しきれるかも不透明だ。トランプ氏は「最終交渉が進んでいる」と和平期待を示すが、レバノンでの戦闘は継続しており、中東リスクが後退したとみるのは早計だろう。

 こうした地合いのなか、今晩のムーラン仏中銀総裁の講演が相場の手がかりとなるかもしれない。同総裁は前大統領府事務総長というマクロン大統領の側近中の側近であったため、就任にあたっては「独立性」を繰り返し強調せざるを得なかった経緯がある。市場にとって今回は、その言葉が額面通りのものかどうかを測る最初の機会でもある。

 ムーラン氏は就任前の公聴会で、利上げに前向きだった前任と打って変わり、6月理事会の判断は「データ次第」と明言を避け、二次的波及効果への注視にとどめた。ECB理事会前のクワイアット(ブラックアウト)期間中ゆえ、金融政策への踏み込んだ言及は期待しにくい。それでも、インフレや経済見通しへのスタンスに前任との温度差が感じられるようなら、ユーロの動意につながる可能性はある。

 南アからは1-3月期GDPが発表される。市場予想は前期比0.3%増、前年比1.7%増。今年1-3月期は中東紛争に伴う原油高が続いており、エネルギーコスト上昇が南ア経済にどの程度の下押し圧力をかけたかが注目点だ。

想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.1593ドル
・南ア・ランド円、9.77円(2日から8日まで下落した幅の61.8%戻し)

想定レンジ下限
・ユーロドル、昨日安値1.1500ドルを割り込むとピボット・サポート2の1.1475ドル
・ランド円、日足一目均衡表・基準線9.60円


(小針)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。