ECB総裁の「不当な市場動動」発言と介入基準を巡る懸念
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は8日、欧州債券市場の混迷に対して「不当な市場動向」に対処する準備があると発言した。しかし、GDP比120%超の公的債務と5%超の財政赤字を抱え、構造改革が停滞するフランスに対し、投資家がリスクに見合った利回りを要求することは市場の正常な機能とも言える。不秩序な市場変動を抑える伝達保護ツール(TPI)の存在があるものの、財政リスクの正当な織り込みと中央銀行による救済の境界線は曖昧である。ECBが介入を通じて厳しい財政選択を迫られる政治家を保護すれば、モラルハザードを助長し、物価の安定という本来の使命との線引きが失われるリスクが指摘されている。
(越後)
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