週間為替展望(豪ドル/ZAR)-NZドル、7日の総選挙に注目
◆豪ドル、予想通りの利上げ実施も追加利上げ期待は後退
◆NZドル、7日の総選挙に注目
◆ZAR、米国は南アのAGOA除外を通知
予想レンジ
豪ドル円 107.50-111.50円
南ア・ランド円 9.40-9.80円
11月9日週の展望
来週の豪ドル相場は、利上げ一巡観の広がりと他国中銀との政策スタンスの違いから、上値の重い動きとなりそうだ。今週開催された豪準備銀行(RBA)の金融政策理事会では、政策金利を予想通り4.85%へ引き上げる決定がなされた。ただし、投票行動は利上げ賛成6人、据え置き主張3人と意見が割れた。声明文では高いインフレ期待が定着するリスクや、インフレ目標レンジの上限達成が2027年後半へと従来の予測から約3四半期遅れる見通しが示された一方、前回まで記載されていた「必要なら更なる利上げ」との文言が削除された。これを受けて市場では追加利上げ期待が後退しており、金利先物市場でも織り込みが進んでおらず、RBAは当面現行水準で据え置く可能性が高いとみられている。
来週は10日に11月ウエストパック消費者信頼感指数や10月NAB景況感指数の発表が予定されているが、相場への波及効果は限定的となりそうだ。むしろ、12月会合で追加利上げへ動くと見込まれる日米両中銀との金融政策の方向性の違いが手掛かりとなり、豪ドルの上値を抑え込む主要因として機能しそうだ。
NZドル相場は、政治的・経済的な不透明感を背景に不安定な値動きに警戒が必要な展開となりそうだ。今週発表された7-9月期雇用統計が前期から悪化し、NZドル売りを促す場面が見られた。今後の最大の焦点は7日に予定されているNZ総選挙の行方だ。世論調査では与野党の接戦が伝えられ、いずれも過半数に届かない公算が大きく、選挙後の連立協議ではオポチュニティー党が鍵を握るとの見方が出ている。仮に野党・労働党を中心とする政権が樹立した場合、NZ準備銀行(RBNZ)の政策目標に雇用の最大化が再び追加され、今後の追加利上げが困難になるとの見方が浮上しやすい。政局の動向次第でNZドル相場が大きく振らされるリスクには注意したい。
南アフリカ・ランド(ZAR)相場は、外部環境の動向と通商上の懸念が錯綜し、神経質な展開が予想される。米中間選挙では民主党が上下両院で多数派を獲得したが、米国市場の株価や金利は不安定に上下しており、今後もしばらくはドル相場も含めた相場全般の方向性を改めて確認する必要がありそうだ。また、トランプ米大統領の対南アフリカ姿勢にも注目が集まる。今週、米国通商代表部(USTR)は2027年1月1日をもって南アフリカをアフリカ成長機会法(AGOA)から除外する方針を通知した。農業や自動車製造をはじめとする主要産業が対米無関税アクセスを失うことは中期的な景気下押し圧力となりやすく、対ドル・対円ともにZARの上値を抑える懸念材料となりそうだ。
11月2日週の回顧
豪ドルは対ドル・対円でともに弱含み。豪追加利上げ期待の後退で売り先行後、米中間選挙を終えていったんは買い戻しが入る場面もあったが、週末にかけてはリスク回避目的の売りに押された。ZARは総じて堅調に推移していたが、週末に向けてリスクオフムードが高まると買いも一服した。(了)
(執筆:11月6日、9:00)
(小針)
◆NZドル、7日の総選挙に注目
◆ZAR、米国は南アのAGOA除外を通知
予想レンジ
豪ドル円 107.50-111.50円
南ア・ランド円 9.40-9.80円
11月9日週の展望
来週の豪ドル相場は、利上げ一巡観の広がりと他国中銀との政策スタンスの違いから、上値の重い動きとなりそうだ。今週開催された豪準備銀行(RBA)の金融政策理事会では、政策金利を予想通り4.85%へ引き上げる決定がなされた。ただし、投票行動は利上げ賛成6人、据え置き主張3人と意見が割れた。声明文では高いインフレ期待が定着するリスクや、インフレ目標レンジの上限達成が2027年後半へと従来の予測から約3四半期遅れる見通しが示された一方、前回まで記載されていた「必要なら更なる利上げ」との文言が削除された。これを受けて市場では追加利上げ期待が後退しており、金利先物市場でも織り込みが進んでおらず、RBAは当面現行水準で据え置く可能性が高いとみられている。
来週は10日に11月ウエストパック消費者信頼感指数や10月NAB景況感指数の発表が予定されているが、相場への波及効果は限定的となりそうだ。むしろ、12月会合で追加利上げへ動くと見込まれる日米両中銀との金融政策の方向性の違いが手掛かりとなり、豪ドルの上値を抑え込む主要因として機能しそうだ。
NZドル相場は、政治的・経済的な不透明感を背景に不安定な値動きに警戒が必要な展開となりそうだ。今週発表された7-9月期雇用統計が前期から悪化し、NZドル売りを促す場面が見られた。今後の最大の焦点は7日に予定されているNZ総選挙の行方だ。世論調査では与野党の接戦が伝えられ、いずれも過半数に届かない公算が大きく、選挙後の連立協議ではオポチュニティー党が鍵を握るとの見方が出ている。仮に野党・労働党を中心とする政権が樹立した場合、NZ準備銀行(RBNZ)の政策目標に雇用の最大化が再び追加され、今後の追加利上げが困難になるとの見方が浮上しやすい。政局の動向次第でNZドル相場が大きく振らされるリスクには注意したい。
南アフリカ・ランド(ZAR)相場は、外部環境の動向と通商上の懸念が錯綜し、神経質な展開が予想される。米中間選挙では民主党が上下両院で多数派を獲得したが、米国市場の株価や金利は不安定に上下しており、今後もしばらくはドル相場も含めた相場全般の方向性を改めて確認する必要がありそうだ。また、トランプ米大統領の対南アフリカ姿勢にも注目が集まる。今週、米国通商代表部(USTR)は2027年1月1日をもって南アフリカをアフリカ成長機会法(AGOA)から除外する方針を通知した。農業や自動車製造をはじめとする主要産業が対米無関税アクセスを失うことは中期的な景気下押し圧力となりやすく、対ドル・対円ともにZARの上値を抑える懸念材料となりそうだ。
11月2日週の回顧
豪ドルは対ドル・対円でともに弱含み。豪追加利上げ期待の後退で売り先行後、米中間選挙を終えていったんは買い戻しが入る場面もあったが、週末にかけてはリスク回避目的の売りに押された。ZARは総じて堅調に推移していたが、週末に向けてリスクオフムードが高まると買いも一服した。(了)
(執筆:11月6日、9:00)
(小針)
