週間為替展望(ポンド/加ドル)- 英雇用・物価データに注目

◆ドル高・円安継続も、リスクオフの円買いがクロス円の上値圧迫か
◆ポンド、英雇用・物価データが大幅利上げを後押しする内容となるかに注目
◆加ドル、BOCの引き締め加速が支えとなるも原油相場の下落が重し

予想レンジ
ポンド円 161.50-167.50円
加ドル円 104.00-108.00円

7月18日週の展望
 為替相場全体としては、米金融政策の引き締め加速観測を背景としたドル高が進むなか、日銀と主要国との金融政策の違いを意識した円安と世界経済の鈍化懸念によるリスクオフの円買いが交錯し、クロス円は神経質な動きが続くと見込まれる。

 ポンドは、来週発表予定の6月雇用・物価データがイングランド銀行(BOE)の8月会合で0.50%利上げ思惑を高める結果となるかどうかに注目。今週発表された5月GDPは前月比+0.5%と市場予想を上回り、第2四半期の経済成長がマイナス成長になるとの警戒感が緩んだ。ベイリーBOE総裁は、「インフレ率が来年に大幅に低下する可能性があると引き続き予想する」としながら、「インフレ圧力が根強く継続する兆候が出れば、必要に応じて力強く行動する」と改めて表明し、現在9%超のインフレ率を、「目標とする2%まで引き下げる」と確約した。また、「8月会合では量的緩和策解消を巡る計画を提示する」と表明し、「インフレによる所得への影響がインフレ自体をどの程度押し下げるのかを検討する必要がある」と述べた。なお、ジョンソン英首相が辞任を表明したことを受けて、保守党は党首選に突入している。8人が立候補した党首選は今週2回目の投票を行い、首相退陣の流れをつくったスナク前財務相が最多の票を獲得している。

 加ドルは伸び悩みそうだ。カナダ中銀(BOC)の強気姿勢が支えとなるも、世界景気後退への警戒感からのリスクオフで原油高が失速し、資源国通貨に売りが入りやすくなっているのが重しとなる。来週は、BOCの会合も終わり、原油相場に注目が集まるだろう。景気後退による需要の減少とロシアのウクライナ侵攻で依然として供給面での不安が大きいことから神経質な動きが続いている。

 なお、BOCは今週、最近の利上げサイクルでは初めて、1.00%の大幅な利上げに踏み切った。13日の会合で政策金利を1.50%から2.50%に引き上げ、「インフレが一段と高く持続的になっている」とし、「さらなる利上げが必要になる可能性」を指摘した。また、短期的なインフレ見通しを大幅に引き上げ、今年は7.2%、23年末は3%程度と予測。24年末に目標の2%に戻ると見込んだ。カナダ経済に関しては、向こう3年間はリセッションに陥らず、景気のソフトランディングは可能だとした。BOCは将来的に一段と大きな利上げを実施する必要性に迫られないよう利上げを前倒しして実施。インフレ根絶に先手を打っている。

7月11日週の回顧
 英5月GDPや鉱工業生産が予想を上回る結果となり、一時ポンド買いの動きが見られたが、全般ドル高の流れが続くなか、ポンドドルは1.17ドル後半まで下落した。加ドルはBOCの予想以上の大幅利上げが支えとなるもドル高・原油安が重しとなり、ドル/加ドルは1.32加ドル前半まで加ドル安となった。対円ではリスクオフの円買いが先行するも、ドル円の上昇につられ、ポンド円は165円前半、加ドル円は106円後半まで上昇した。(了)
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