NY為替見通し=金融政策格差を意識した円売り続くか、米景気先行指標総合指数には注目

 NYタイムも、日米金融政策の格差を意識したドル買い・円売りの流れが続くか。黒田日銀総裁は金融政策決定会合後の会見で、「最近の急速な円安進行は経済にマイナスで望ましくない」と述べながらも、「円安は輸入物価のみならず輸出物価の引き上げにもつながる、交易条件を必ずしも悪化させない」とし、「金利引き上げやレンジ拡大のつもりは全くない」と述べた。

 欧州中央銀行(ECB)の金融政策決定の内容次第では、対ユーロでのドルの強弱がドル円の動向に影響する可能性があるため注意したい。ただ、ユーロ円の円高・円安の動きも関係してくるため、同材料でドル円は明確なトレンドを示せないかもしれない。

 今夜はいくつかの米経済指標が発表となるが、NY株式市場の寄り付き後に公表される6月米景気先行指標総合指数に注目したい。結果の強弱が株価の上下につながることが多いため、前月比でマイナスが続く見込みの同指標が株式の軟化につながり、リスク回避の円買いがドル円の調整のきっかけになる展開も想定できる。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、14日につけた約24年ぶり高値139.39円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、本日東京タイムにつけた安値138.01円。

(関口)
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